2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment and application of disease-specific iPS cells for Apert syndrome
Project/Area Number |
17K11948
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
石井 武展 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80433978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 朗 東京歯科大学, 歯学部, 客員教授 (00142430)
末石 研二 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00154427)
小野寺 晶子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90637662)
齋藤 暁子 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90722835)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Apert症候群 / 疾患特異的iPS細胞 / FGFR2 / 未分化間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにApert症候群患者より頬粘膜線維芽細胞を単離し、ゲノムDNAを抽出、サンガーシーケンス法によりFGFR2遺伝子のSer252Trp変異を確認した。次に、山中4因子を導入しApert症候群特異的iPS細胞(Apert-iPS)の樹立を試みた。得られた細胞の未分化マーカーおよび三胚葉分化マーカーの発現、テラトーマ形成能について検討した結果、未分化性、多能性を有することを確認したことからApert-iPS細胞の樹立に成功したと判断した。そこでApert-iPS細胞の骨芽細胞分化能について調べたところ、コントロールiPS細胞と比較して従来報告されているようなALP活性や骨芽細胞分化マーカー遺伝子発現の上昇が認められなかった。さらにApert症候群における骨組織異常は頭蓋縫合部と手足の指の骨癒合のみであり全身性の骨形成亢進は起きていないことから、頭蓋縫合早期癒合がこれまで考えられているようなFGFR2の変異により直接、骨芽細胞分化亢進が起こるのではなく、局所的に働く未知因子の存在が想定された。 そこで、Apert症候群の骨癒合部位の特長から、力学的ストレスがApert症候群における骨格異常の一因である可能性を考え実験を行った。まず、Apert症候群における骨形成異常と力学的ストレスの関連を調べるために、FGFR2のヘテロ変異を持つApert症候群患者由来線維芽細胞からクローニングした野生型FGFR2と変異型FGFR2の両遺伝子をレンチウイルスに導入し、MSCに感染させ野生型、変異型それぞれのFGFR2定常発現系を構築した。次に培養細胞伸展システムを用いて伸展率3%, 0.25Hzの力学的ストレスを2日間与え、その培養液を用いて、野生型FGFR2、変異型FGFR2それぞれを強制発現したMSCを培養したところ、変異型FGFR2強制発現系において有意な細胞増殖促進が観察された。
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Research Products
(2 results)