2020 Fiscal Year Research-status Report
骨形成と血管石灰化に関与するmicroRNAの解析と標的遺伝子の同定
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17K11967
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
藤田 優子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90514670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 憲司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60209400)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | microRNA / 統合解析 / 口腔機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究結果から、骨・軟骨組織の石灰化にはメカニカルストレスなどによる血管新生とそれを制御する因子が必要であることを明らかにした。そこで血管新生因子を標的としたmicroRNAが軟骨の血管新生と石灰化を制御するという仮説のもとに、軟骨特異的に発現する血管新生因子標的microRNAを同定し、in vivo、in vitroの両方向からその機能を解析することとした。 生後3週齢のラット10匹に固形食(コントロール群)もしくは粉末食(実験群)を8週間与えて飼育し、実験期間終了後、深麻酔下で安楽死させ、ただちにすべてのラットの咬筋(浅層、深層)を摘出した。摘出した右側の咬筋の一部でHE染色標本を作製し、残りのサンプルでmicroRNAを含むtotalRNAの抽出を行った。Total RNAのサンプルから、microRNAおよびDNAマイクロアレイ解析を行い、信頼性のあるmicroRNAとmRNAのみを抽出した。さらに実験群とコントロール群間でt-testを行い、p値が0.05未満で発現値の変動倍率が2以上もしくは1/2以下のmicroRNA(浅層;21種、深層;11種)とmRNA(浅層;555種、深層;155)を抽出した。HE染色標本から、筋線維の平均横断面積と直径を測定し、実験群とコントロール群間における平均値の比較を行った。次に、変動miRNAと変動mRNAの発現値が逆相関関係にあるものを抽出し、公的データベース(targetScan, miRDB)を使用してmiRNAのターゲットmRNAの予測を行う。Gene Ontology 頻度解析、KEGG Pathway頻度・挙動解析を行い、さらなるmiRNA-mRNAの絞込みを行った。さらに、マイクロアレイ解析の結果の妥当性を証明するため、miRNAと標的mRNAのリアルタイムPCR解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、研究室での活動が制限されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、基礎研究はほぼ終了しているため、大学内で、臨床研究等も並行して行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大による研究活動の制限の影響を受けたため。
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Research Products
(4 results)