Tobacco cessation intervention for oral diseases

2020 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K12033
• Research Institution: Aichi Gakuin University
• Principal Investigator: 長尾 徹 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (90261007)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 喫煙 / 禁煙介入 / 口腔疾患 / 歯周病 / インプラント / 口腔白板症 / ニコチンパッチ

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、歯科医療従事者がタバコ関連の口腔疾患患者に対して実施した禁煙介入の有効性の評価、タバコ煙による口腔組織に対する直接的、間接的影響を除去することによる疾患の改善度を明らかにすることを目的として計画した。
研究デザインは多施設非ランダム化前向きコホート研究で、対象患者は歯周病、口腔潜在的悪性疾患を有する現在喫煙者および歯科インプラントを希望する患者である。74名の患者が研究に登録され、研究に参加したすべての歯科医師は事前に禁煙教育トレーニングアウトリーチプロジェクト（J-STOP）プログラム(eラーニング)を完了した。ニコチン依存症はFagerstromテストによって評価した。禁煙状況は、呼気一酸化炭素濃度または唾液中コチニン濃度の測定による生化学的評価を行った。禁煙介入は、ニコチン置換療法（ニコチンパッチ）使用の有無にかかわらず8週間実施し、12か月のフォローアップを行った。
結果は、登録された患者のうち61人（82.4％）が禁煙介入に同意した。生化学的に確認された平均禁煙継続率は3か月目37.7％、6か月目34.4％、12か月目32.8％であった。疾患別ではインプラント患者が42.9％と最も高く、以下口腔潜在的悪性疾患37.1％、および歯周病患者21.1％であった。
歯周病患者における疾患改善度は、禁煙介入群と継続喫煙群で比較した結果、臨床パラメーターは禁煙介入群で有意に改善を認め、スケーリングとルートプレーニング（SRP）を受けた部位のプロービングポケット深度（PPD）と臨床アタッチメントレベル（CAL）は、すべての禁煙介入群で大幅に改善された。
この研究結果は、禁煙に関するeラーニングを修了した歯科医師が治療の一環として直接禁煙介入することに高い有効性があることを示した。歯科医師による禁煙支援が歯科患者管理の不可欠なものとするためには、さらなる評価が必要である。

Research Products

• [Journal Article] A multicentre tobacco cessation intervention study in the dental setting in Japan (2021)
  • Author(s): Nagao T, Fukuta J, Hanioka T, Nakayama Y, Warnakulasuriya S, Sasaki T, Shiota M, Ohno K, Ishigaki Y, Satomura K, Hashimoto S, Goto M, Seto K; Tobacco Cessation Intervention Study for Oral Diseases.
  • Journal Title: Int Dent J Volume: 17 Pages: 1-10
  • DOI: 10.1016/j.identj.2021.02.002.
  • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
• [Journal Article] A multicenter prospective cohort study on the effect of smoking cessation on periodontal therapies in Japan (2021)
  • Author(s): Nakayama Y, Mizutani K, Tsumanuma Y, Yoshino H, Aoyama N, Inagaki K, Morita M, Izumi Y, Murakami S, Yoshimura H, Matsuura T, Murakami T, Yamamoto M, Yoshinari N, Mezawa M, Ogata Y, Yoshimura A, Kono K, Maruyama K, Sato S, Sakagami R, Ito H, Numabe Y, Nikaido M, Hanioka T, Seto K, Fukuda J, Warnakulasuriya S, Nagao T
  • Journal Title: J Oral Sci Volume: 63 Pages: 114-118
  • DOI: 10.2334/josnusd.20-0288
  • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
• [Presentation] 口腔がんの早期発見と予防－口腔外科の立場から (2020)
  • Author(s): 長尾 徹
  • Organizer: 第31回日本臨床口腔病理学会総会学術大会
  • Invited