2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of integral evaluation on oral function using tablet terminators
Project/Area Number |
17K12037
|
Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (10183625)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 真利香 国立保健医療科学院, その他部局等, 客員研究員 (30453575) [Withdrawn]
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 口腔機能 / タブレット端末 / 評価アプリ / オーラルディアドコキネシス |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】開発・公開したタブレット端末用の口腔機能評価アプリケーションを用いて、フレイル高齢者のオーラルディアドコキネシス(ODK)測定値にて口腔機能を評価し、その応用性を検証した。 【方法】対象者は、宮崎県内のA養護老人ホームに入所している高齢者78名(平均年齢84.3±7.4歳)である。開発したタブレット端末用の口腔機能評価アプリケーションをインストールしたiPadを用いて、対象者に基本となる単音節/pa/、/ta/、/ka/を各々5秒間繰り返し発音させ、毎秒あたりの回数を算出するとともに、基準値との比較を自動化し、口腔機能低下リスクの可視化を図った。併せて、ODK以外の機能評価項目として最大発声持続時間と最大舌圧についても測定し、各評価値間の相互関連性を調べた。 【結果と考察】最大発声持続時間は、すべての基本音節のODK値および最大舌圧と有意な相関性を認めた(p<0.01)。また、最大舌圧は、最大発声持続時間、ODK/pa/と/ka/と有意な相関性を示した(p<0.05)。一方、最大発声持続時間が10秒未満もしくは最大舌圧が20kPa未満の者では、それ以外の者と比較して、すべてのODK値が有意に低値であった(p<0.05)。本研究の対象者は、口腔機能測定が可能な心身レベルにあるものであり、その多くがフレイル状態にある高齢者であった。また、従来のODK測定と比較して、開発アプリケーションを用いた場合では、測定と分析に要する時間は大きく縮減できた。 【結論】我々が開発したタブレット端末用の口腔機能評価アプリケーションで測定したフレイル高齢者に対するODK評価値は、他の摂食嚥下に係る機能評価値とも有意に関連しており、口腔機能評価法として十分な有用性を示した。また、測定・分析に要する時間は、従来と比較して大きく低減しており、簡便性ならびに応用性に優れていた。
|
Research Products
(7 results)