2018 Fiscal Year Research-status Report
水中運動による身体機能改善と唾液老化マーカーへの影響
Project/Area Number |
17K12055
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
田村 暢章 明海大学, 歯学部, 講師 (00363218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 龍一郎 城西大学, 薬学部, 准教授 (20415201)
竹島 浩 明海大学, 歯学部, 教授 (90216888)
白瀧 義明 城西大学, 薬学部, 教授 (60077980)
坂上 宏 明海大学, 歯学部, 教授 (50138484)
増田 宜子 明海大学, 歯学部, 准教授 (10297038)
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 老化マーカー / 唾液 / 水中運動 / 身体機能改善 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会のわが国の課題は、生物学的寿命のうちの健康寿命のさらなる延伸であるため、生活習慣(病)を基盤とした「疾患の予防」および脳血管疾患・認知症・転倒骨折などによる「介護状態の予防」が急務である。これまでの報告で坂上らは、加齢に伴い唾液中のグリシン・プロリン量が末期破綻的に上昇することを明らかにしてきた。また高齢者における認知症や生活習慣病に関わる血液検査値は水中運動により改善されることが分かった(水野ら)が、そのメカニズムは不明である。そこで、老化マーカーの新たな検索および簡便測定系を確立し、水中運動により認知症ならびに生活習慣病に関与する検査値改善の原因を究明して健康長寿の超高齢社会をめざす基盤研究として進めている。本大学倫理委員会の承認判定の結果を得たのち、本研究が開始され(承認番号A1709)、現時点で参加被験者は4名であり、随時参加被験者の選定・遂行を継続中である。水中運動療法被験者からは、唾液採取(メタボローム解析、アミノ酸分析目的:アミノ酸分析の唾液試料については、トリクロル酢酸で除タンパク)、口腔内細菌数・口臭測定、採尿を行い試料の提供を得ている。リハビリテーションを目的に水中運動を施した4名の被検者について、唾液中グリシン、プロリン量を測定したところ、いずれの被検者においても2回目の水中運動負荷後にこれらアミノ酸含量は低下していた。加齢と相関すると考えられている唾液中のこれらのアミノ酸の含量が低下したのは、リハビリテーションによる可能性が考えられた。今後の水中運動療法継続に伴い、身体機能改善の評価とともに同様の試料の提供を得ながら数値の解析・評価を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由 本研究課題を遂行するに当たり選定され承認の得られた被験者は現時点で4名で、現在までに被験者4名からの検体が採取されている(内訳として3名は3回の検体採取、1名は2回の検体採取)が、採取回数に不足が生じた。これは、各被験者の合併症(身体機能不全)に対する水中運動療法実施メニューに依存していたためかと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に参加同意の得られた被験者の有する合併症(身体の機能不全)については、今後大まかな区分分けをしていく必要があると考えられる。また水中運動療法によってどのような身体機能改善がみられるかに併せて、どのような身体症例の改善を期して水中運動療法を採用したかについても検討していく。さらに本研究実施計画であった水中療法による身体機能改善の効果判定については今後、担当者間で協議を繰り返しながら適切な判定方法へと改変していく予定である。現時点での被験者数が十分ではないため、健常者に対しても同様な手法を用いて行うことも検討する。また細胞レベルでの炎症や老化におけるアミノ酸の変化を定量化する。
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Causes of Carryover |
本研究課題を遂行するに当たり、本大学倫理委員会で承認の判定のもと同意の得られた現時点での本研究への参加被験者は4名であり、随時参加被験者の選定・遂行を継続中である。本研究に参加同意の得られた被験者の有する合併症(身体の機能不全)については、今後大まかな区分分けをしていく必要があると考えられる。水中運動療法被験者からは、唾液採取(メタボローム解析、アミノ酸分析目的:アミノ酸分析の唾液試料については、トリクロル酢酸で除タンパクを行い保存)、口腔内細菌数測定、口臭測定、採尿を行い試料の提供を得ている。今後の水中運動療法継続に伴い、身体機能改善の評価とともに同様の試料の提供を得ながら数値の解析・評価を進めていく。また水中運動療法によってどのような身体機能改善がみられるかに併せて、どのような身体症例の改善を期して水中運動療法を採用したかについても検討していく。さらに本研究実施計画であった水中療法による身体機能改善の効果判定については今後、担当者間で協議を繰り返しながら適切な判定方法へと改変していく予定である。現時点での被験者数が十分ではないため、健常者に対しても同様な手法を用いて行うことも検討する。
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Research Products
(7 results)