2018 Fiscal Year Research-status Report
エキスパートナースの認知行動のフレーム意味論的解析の看護支援システムへの統合
Project/Area Number |
17K12078
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
舩田 千秋 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90599515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 美穂 名古屋短期大学, 英語コミュニケーション学科, 准教授 (90713321)
服部 兼敏 奈良学園大学, 保健医療学部, 非常勤講師 (10346637)
菊内 由貴 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 外部研究員 (80538637)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 看護技術 コミュニケーション / 看護支援システム / 認知言語学的解析 / 共起ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これまで非言語的に伝えるしか方法が無いと考えられてきたエキスパートナースの実践(暗黙知)における認知行動(思考プロセス・行動プロセス)を認知言語学のフレーム意味論によって解明し、形式知化することで、電子カルテにおける看護支援システムの高機能化、効率化を目指すものである。今年度の主な実績は、下記のとおりである。 1.名古屋大学および愛媛大学に所属する看護学生または看護師へ研究参加を依頼した。研究資料は、研究代表者(舩田)と研究分担者(菊内)がこれまでの臨床経験・研修経験を元に架空の提示事例を策定した。 2.策定した研究資料をもとに、愛媛大学の研究対象者とグループ討議を行い、研究対象者の「暗黙知」を表象化する作業を進めた。研究対象者には、グループ討議の概要説明と作業をあわせて2時間程度のうちに事例に関わる経験、知識、価値観、社会背景など思うままに語ってもらい、グループ討議を通じてアノテーション(あるデータに対して関連する情報(メタデータ)を注釈として付与すること)作業を行ってもらった。 3.表象化されたデータは、研究分担者(大西・服部)が用語マスタを参照しながらコーパスデータを抽出するとともに、事例の認知言語的構造を明らかにする作業を開始した。グループ討議とアノテーション作業を通じ得られたテキストデータのフレームをカテゴリー分け(認知言語学解析:大西)し、またテキストの共起ネットワークを抽出(テキストマイニング解析:服部)する検討を進める。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究概要の2「暗黙知」を表象化する作業として、グループワーク、ロールプレイから分析対象となる用語データ、会話データを取得した。 現在、3として研究分担者が事例の認知言語的構造を明らかにする作業を開始するための、ロールプレイの会話データの書き起こし中であり、書き起こしに時間を取られている。
|
Strategy for Future Research Activity |
・表象化されたデータからコーパスデータを抽出するとともに、事例の認知言語的構造を明らかにする。 ・これまでの作業を通じ、得られたテキストデータのフレームをカテゴリー分け(認知言語学解析:大西)し、またテキストの共起ネットワークを抽出(テキストマイニング解析:服部)する検討を進める。
|
Causes of Carryover |
ロールプレイの会話データの書き起こしに予定よりも時間を要したため、予定していた出張等が次年度に繰り越しになり残額が生じた。
|