2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an educational model for palliative care link nurses
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17K12107
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
新野 美紀 山形大学, 医学部, 助教 (70336452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布施 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (20261711)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 緩和ケアリンクナース / 役割 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、緩和ケアリンクナース等、病院において緩和ケアを推進する役割にある看護師の臨床実践力を高めるために、緩和ケアリンクナース教育モデルを開発することを目的とした。第一調査では、病院において緩和ケアに関連する専門看護師及び認定看護師が緩和ケアリンクナースに期待する役割を明らかにする目的で調査を実施し質的帰納的に分析した。結果、緩和ケアを担う専門看護師及び認定看護師が期待する緩和ケアリンクナースの役割は、【自部署での基本的緩和ケアの実践】【基本的緩和ケア実践の自部署への浸透】【他職種・緩和ケアリソースとの連携・協働の推進】【役割遂行能力の向上】【緩和ケア提供体制の維持向上】の5カテゴリに集約された。第二調査では、第一調査の結果に基づき、専門看護師及び認定看護師が緩和ケアリンクナースに期待する役割について質問紙調査を行った。分析対象は全国のがん診療連携拠点病院ならびにがん診療連携拠点病院以外の病院に所属し緩和ケアリンクナースの教育を担う専門看護師及び認定看護師231名である(回収率18% 有効回答率15.4%)。質問項目62項目について主因子法プロマックス回転で探索的因子分析を行った結果、38項目からなる4因子が抽出された。因子名は第Ⅰ因子「自部署において緩和ケア実践体制を整える役割」、第Ⅱ因子「緩和ケア実践の医療チーム内調整を図る役割」、第Ⅲ因子「緩和ケアリソースへのアクセスを通してケアを拡張する役割」、第Ⅳ因子「療養中の患者家族の権利を擁護する役割」とした。各因子のCronbach's α係数は.87~.94であり、内的整合性が確認された。 専門看護師及び認定看護師が緩和ケアリンクナースに期待する役割に対応するためには、体制整備、医療チーム内調整、ケア拡張、患者家族の権利擁護に焦点をあてた教育介入と自己研鑽の必要性が示唆された。
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