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2018 Fiscal Year Research-status Report

日本の基礎看護教育における倫理的感受性育成プログラム開発―アジア諸国の比較研究―

Research Project

Project/Area Number 17K12127
Research InstitutionNagano College of Nursing

Principal Investigator

田中 真木  長野県看護大学, 看護学部, 助教 (00405127)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 秋山 剛  長野県看護大学, 看護学部, 講師 (20579817)
伊藤 祐紀子  長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50295911)
金子 さゆり  長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50463774)
多賀谷 昭  長野県看護大学, 看護学部, 名誉教授 (70117951)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords倫理的感受性 / 看護学生 / 看護倫理教育 / プログラム開発
Outline of Annual Research Achievements

平成30年度の実績の概要は、研究計画書の精査ならびに文献検討を実施した。改めて、Research Questionに立ち戻り、文献検討との結果を基に研究デザインを省察した。結果、倫理観ならびに倫理的感受性という用語の定義が文献によってさまざまである事、看護職の倫理的感受性について概念分析した文献はあるが、看護学生を対象にその妥当性、確証性を検討した文献は散見されない事、倫理的感受性の尺度開発が主流である昨今、その開発のみに留まり、尺度使用にあたっての妥当性について検討された論文は少ない事が明らかとなった。看護職ではない看護学生という存在が、そのまま看護職者の倫理的感受性の結果と合致できるのか、そこに看護学生独自の倫理観や倫理的感受性があるのではないか、という仮説が生じた。その倫理観は動的に変化を遂げるものであり、看護師として臨床実践の場に立った後も変化し得るものである。その変化を一片の現象から質的に抽出したものを、測定項目として第2段階で質的に評価できるものなのか、という疑問が生じた。そこで、一片の現象を統一た現象に揃え、その現象について看護学生がどのように思考・行動したか、その基盤となるものは何かを探求することが第1段階で必要だということが明らかとなった。また、看護学生の内的要因というものが、倫理観や倫理的感受性、価値観といった複数の解釈によってその用語の意味が変化する可能性があり、本研究における用語の定義とともに、内的要因の要因とは何を指すのかについて、さらに探求させる必要性も明確化した。第3段階で国際比較研究を実施するにあたり、異文化や言語の違いによってその解釈に偏りが生じないよう、看護学生に焦点をあてた倫理観・倫理的感受性の概念分析を行い、用語の定義を行う必要性が明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在、倫理観ならびに倫理的感受性の概念分析を行うべく、医学中央雑誌Web版、PubMed、CINAHL Plus with Full Text、PsycINFO、CiNii Articlesにおいて、データ収集を行っている。医療者における倫理観や倫理的感受性の文献は既出の為、今回の研究対象である看護学生に焦点を充て、文献を収集を行っている。

Strategy for Future Research Activity

今後は、上記文献データベースから収集したデータを基に、Rodgersの画院分析アプローチ法を用い、看護学生の倫理観ならびに倫理的感受性について概念分析を行う。それを元に、インタビューガイドを作成し、第1段階の質的調査を行ってゆく。また、第1段階での質的調査に向けて、対象となる看護学生の倫理的脆弱性を持つ性質を考慮し、サンプリングにおける留意点について検討を行った。医療の現場において特に脆弱性の高い患者を対象とした研究の文献を読み、入院患者についての脆弱性をExistential vulnerability(実存的脆弱性)、 Experiential vulnerability (心身で体験する脆弱性)、Relational vulnerability(関係性の脆弱性)に分類できることが文献検討より明らかとなった。看護学生の脆弱性との関連を含め、脆弱性を持つ対象者選定の参考にしてゆく。

Causes of Carryover

主な理由は、アメリカならびにカナダのスーパーバイザーとの研究ミーティングを予定していたが、先方の都合により中止になったことがあげられる。そのため、ミーティングに関わる海外旅費ならびに資料翻訳等の経費を使用しなかった。Skypeミーティングやメールでのやり取りを行ったが、倫理観や倫理的感受性といったSensitiveな内容についてディスカッションを行うには限界があった。今後の使用計画として、概念分析を行うにあたり、Rodgersの概念分析アプローチ法に関わる書籍、ならびにスーパーバイザーとの直接の研究ミーティング、それを踏まえての第1段階の質的調査に関わる諸経費、また調査結果を海外研究集会にて学会発表を行うための旅費が計上される。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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