2019 Fiscal Year Research-status Report
高校までの連続性と現場への連動性をパッケージ化した看護情報倫理教育モデルの開発
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17K12133
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
品川 佳満 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (30347702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 勇人 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (50341144)
伊東 朋子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30305841)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 情報倫理 / 情報モラル / 個人情報保護 / 看護情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
高校までの情報モラル教育との連続性,および現場への連動性をパッケージ化した看護系大学の基礎科目で展開する看護情報倫理教育のモデル作成を行う本研究において,2019年度は,まず,研究①として昨年度完成に至らなかった高校までの情報モラルに関する習得状況が確認できる「情報モラルチェックシート」を完成させた.次に研究②として看護系大学で行われている情報倫理に関係する教育の現状について整理を行った.具体的には以下の通りである。 研究①は,文部科学省より示されている小中高一貫の「情報モラル指導モデルカリキュラム」をもとに,「情報社会の倫理」,「法の理解と遵守」,「安全への知恵」,「情報セキュリティ」,「公共的なネットワークの利用」の5分野に設定されている大目標および中目標にそって,習得できたかどうかを各自が自己確認できるチェック項目に変換した.結果として,「情報社会と倫理」に関するもの20項目,「法の理解と遵守」に関するもの23項目,「安全への知恵」に関するもの27項目,「情報セキュリティ」に関するもの35項目,「公共的なネットワーク社会の構築」に関するもの6項目,合計111項目のチェックシートが完成した. 研究②は,日本看護系大学協議会の会員校の中からサンプルとして70校を抽出し,Web上に公開されたシラバスをもとに,看護系大学で行われている情報倫理教育の現状について分析を行った.分析の第一段階として,情報モラルに関連するキーワードを含む科目について抽出した結果,主に法学や情報リテラシーなどの基礎科目,看護(医療)情報学,看護倫理学,卒業研究といった専門科目のなかで,情報倫理に関係する内容が取り扱われていることが分かった.分析の第二段階として,抽出した科目で扱われている内容等について分析を行う予定であったが,研究分担者との分析作業ができない状況となり,2020年度に延期することになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により研究分担者(川崎医療福祉大学:岡山県倉敷市)と当初予定していた分析作業が困難となったため.
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Strategy for Future Research Activity |
まず,2019年度に予定していたシラバスの分析を継続して行い,看護系大学で行われている情報倫理教育の現状を明らかにする.その後,これまでの3年間に行ってきた①現場で起きている事故の現状,②高校までに習得すべき情報モラル,③看護系大学での情報倫理教育の現状,を踏まえ「高校までの連続性」と「現場への連動性」を加味した看護系大学で展開するための「看護情報倫理」の教育モデルを作成する.その後,作成した教育モデルを踏まえて行う講義の指導案と教材(一部は2018年度に作成済み)の試作を行う.
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Causes of Carryover |
研究分担者との打合せが,COVID-19の影響で実施できなかったため,未使用額が生じた.実施できなかった打合せのための経費とする予定である.
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