2017 Fiscal Year Research-status Report
看護系大学に所属する若手教員の能力形成・向上に資する教育支援の検討
Project/Area Number |
17K12144
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
土肥 美子 大阪医科大学, 看護学部, 講師 (10632747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (00259194)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 若手教員 / 能力 / 支援プログラム / ファカルティ・デベロップメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、若手教員(看護系大学に所属し、看護職免許を有する看護大学教員経験が3年未満で39歳以下の助教)の看護大学教員能力の開発に資する【若手教員の能力形成・向上支援プログラム(仮称)】を構築するための基礎資料を得ることである。平成29年度においては、若手教員の能力形成・向上につながる教育支援を検討するために以下のことを実施した。1.文献検討:研究に先立ち、教員の人材育成、能力開発論、成人学習理論等に関する国内外の文献検討を行い、若手教員に有用な教育支援について検討した。2.若手教員の能力形成・向上につながる教育支援の質的検討:研究協力の承諾が得られた若手教員4名を対象に、グループ・インタビューを実施し、職務上若手教員に求められている能力や能力形成・向上につながる体験(出来事など)、自らの能力形成・向上に必要とする教育支援に関する内容や方法等について検討した。得られたデータは、質的帰納的に分析を進めている。3.若手教員の能力に関する調査内容の検討:平成30年度は若手教員の能力に関する調査を予定していることから、若手教員の能力、若手教員の学習スタイル、学習に関わる信念・価値観、看護の臨床能力等の内容を含む質問紙を作成するため、調査に用いる測定用具や質問項目の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では4年間の研究期間において、若手教員(看護系大学に所属し、看護職免許を有する看護大学教員経験が3年未満で39歳以下の助教)の看護大学教員能力の開発に資する【若手教員の能力形成・向上支援プログラム(仮称)】を構築するための基礎資料を得ることを目指しており、平成29年度は、以下のことを実施した。1.文献検討:研究に先立ち、教員の人材育成、能力開発論、成人学習理論等に関する国内外の文献検討を行い、若手教員に有用な教育支援について検討した。2.若手教員の能力形成・向上につながる教育支援の質的検討:研究協力の承諾が得られた若手教員4名を対象に、グループ・インタビューを実施し、職務上若手教員に求められている能力や能力形成・向上につながる体験(出来事など)、自らの能力形成・向上に必要とする教育支援に関する内容や方法等について検討した。得られたデータは、質的帰納的に分析を進めている。3.若手教員の能力に関する調査内容の検討:平成30年度は若手教員の能力に関する調査を予定していることから、若手教員の能力、若手教員の学習スタイル、学習に関わる信念・価値観、看護の臨床能力等の内容を含む質問紙を作成するため、調査に用いる測定用具や質問項目の検討を行った。本研究は、当初の計画に従い、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的を達成するため、次年度は以下の方策をもとに調査を進める。 1.若手教員の能力に関する調査の実施:看護系大学の学部長または学科長の承諾が得られた大学の若手教員300名程度を対象に郵送法による質問紙調査(平成29年度に検討した調査内容)を郵送法にて実施する。分析は、統計学的手法を用いて若手教員の能力にどのような要因が関連するかについて検討する。2.本研究結果は、国内外での発表および専門誌への投稿やホームページにて公表する。3.研究プロセスにおいて、国内外の看護教育学の専門家から随時、助言を得ることとする。
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Causes of Carryover |
(理由)平成29年度の質的帰納的分析については、既に所有しているデスクトップパソコンを使用し、対応が可能であったため、今年度はノートパソコンを必要としなかった。 (使用計画)次年度は、若手教員の能力に関する質問紙調査を実施するために、ノートパソコン、統計解析ソフト、調査票の作成費、封筒の印刷費、測定尺度使用料、データ入力・資料の整理補助費、通信費、文具費、会議費等の経費が必要である。また、これらの研究成果をまとめ、国内外の学会で発表するための旅費や専門誌への投稿料を要する。本研究に関する文献検討を継続するため、図書および雑誌購入等の費用が必要である。
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