2023 Fiscal Year Annual Research Report
Building a program for nursing managers to acquire skills for accurate management of emotions.
Project/Area Number |
17K12165
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
岡村 典子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (40342000)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護管理 / マネジメント / 感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,看護管理者の的確な感情マネジメントにより「看護管理者,そして看護師が意思疎通を十分に行うことにより,チームが活性化する」ことを目標としている. この目標達成に向け,臨床現場における看護管理者の対人的能力,特に感情をマネジメントする力を把握することを目的に研究に取り組んだ.対象者となる看護師長の選定基準として,師長としての経験が5年以上、かつ現部署の所属年数が1年以上ある者とした.また,インタビューでは,“所属部署の看護師とのやり取りの際に留意していること”,“やり取りをしていて感じる感情”,“その感情の取り扱い,対応”とした.感情について聴取する際は,異和感の対自化(宮本眞己(1995), 異和感と援助者アイデンティティ)の資料を提示し,語られた感情を確認しながら調査を行った. 結果,15名の看護師長に調査を実施し,“所属部署の看護師とのやり取り”の際は,「忙しくも話をきく」「ほめる,承認する」ことに留意していた.また,“看護師とのやり取り”にて感じる感情のうち,“肯定的感情”として「うれしい」「安心感」「楽しい」が,“異和感”として「いらだち」「はがゆさ」「むなしさ」があった.さらに,“感情の取り扱い,対応”として,“相談をする場合”は,「師長補佐・副師長・主任」「同僚である師長」に話しており,“感情の取り扱い”として,「家族に話す」「自分で対処する」と語っていた. 看護管理者と看護師が,お互いが考えていることを同じように理解し共有する,という意味での意思疎通を図るためには,抱えている感情を偽りなく,かつ相手を思いやる的確な表現にてやり取りすることが重要となる.こうしたやり取りを看護管理者が実践できるよう,看護管理者,及び看護管理者を補佐する師長補佐や副師長に当たる役職らのピアサポートも兼ねた「ロールプレイング」による学習法が,スキル習得として有用と考える.
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