2018 Fiscal Year Research-status Report
情報通信技術を用いた発達障害児災害危機管理システムの開発
Project/Area Number |
17K12185
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中井 寿雄 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (10708986)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
京田 薫 金沢大学, 保健学系, 助教 (00639776)
板谷 智也 金沢大学, 保健学系, 助教 (10765192)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 災害看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
前研究においてK-DiPSシートを用いて、医療的ケアの必要な在宅療養者を対象として災害への備えの調査を行い、シートに必要な項目の検討を行ったが、本調査のデータの一部を用いて、GISを用いた避難行動シミュレーションを実施し、さらに項目の修正を行った。本調査の結果はPLOS ONE誌で採択された。 高知県内の就労継続支援事業所に通所する精神障がい者への聴き取りの中間結果はGISを用いた空間解析を行い、2017年9月に鹿児島で開催された日本公衆衛生学会で報告した。さらに、2018年6月に日本精神保健看護学会で災害への備えと生活のしづらさについて報告した。論文はHealth Emergency and Disaster Nursingに投稿中である。発達障がい児とその養護者を対象とした調査は、2019年4月までデータ収集期間を延長し、現在すべてのデータを集計中である。発達障がい児の災害への備えに必要な項目を明らかにしK-DiPSアプリに追加の予定である。 K-DiPSアプリのプロトタイプを用いた実証実験への参加募集を行ったところ、鹿児島県肝属郡肝付町より協力が得られることになり2019年1月~3月に、NTTドコモメディカルソリューション部門の協力を得て実証実験を実施し同年5月10日に肝付町において報告会を開催した。報告書はK-DiPS HPにて公開準備中である。実証実験の様子はNHKやMRO北陸放送、新聞各社より広く報道された。 実証実験結果および発達障がい児と養護者のデータは集計し、2019年度、日本災害看護学会、日本看護科学学会、日本精神保健看護学会で報告の予定である。論文は国内外のジャーナルへ投稿準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発達障がい児とその養護者のデータ収集完了し、さらに追加の実証実験もすべて終了した。学会発表、論文投稿、HPでの成果報告準備中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2018年度までの結果を基に、発達障がい児と養護者の災害時の危機管理対応について明らかにし、発達障がいのみならずすべての要配慮者の平時からの災害への備え対策に貢献するシステムの開発を目指す。
|
Causes of Carryover |
発達障がい児の調査期間の延長、K-DiPSシートを用いた実証実験を行ったことによる旅費および、海外誌への投稿のための英文校正費用などが必要となったため。
|