2018 Fiscal Year Research-status Report
主任看護師による人材育成行動の自己点検ツールの開発
Project/Area Number |
17K12187
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
嶋崎 和代 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (70611424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝正 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60194156)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人材育成行動 / 主任看護師 / デルファイ調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フォーカスグループインタビューの結果をもとに作成した自己点検ツール原案53項目について、看護管理・人材育成に携わる専門家パネルを対象とするデルファイ調査を実施し、主任看護師が行う人材育成行動としてのコンセンサスを得ることを目的とした。また、自己点検ツールを用いる当事者である主任看護師を対象に専門家パネルの回答を提示し、自己点検ツール各項目の受け入れを確認した。 合計3ラウンドの書面によるデルファイ調査とし、年齢や臨床経験などの基本属性と自己点検ツール原案についてのコンセンサス確認を行った。第1ラウンドでは、自己点検ツール原案の53項目について、主任看護師が行う人材育成のための行動としてどの程度重要と考えるかを尋ねた。「5:とても重要である」~「1:全く重要でない」の5段階で評価してもらい、重要性が低いと考える場合にはその理由を記載するように求めた。第2ラウンドでは、第1ラウンドの回答集計結果を示し、第1ラウンド同様に重要性が低いと考える場合にはその理由を記載するよう求めた。第3ラウンドでは、第1・2ラウンドの集計結果と、後述する主任看護師のアンケート集計結果を提示し、最終的な自己点検ツールの項目を提案した。これについて同意できるかどうかを「4:完全に同意できる」「3:ある程度同意できる」「2:あまり同意できない」「1:全く同意できない」の4段階で尋ね、同意できない場合にはその理由を記載するように求めた。計3ラウンドの調査で延べ687名から回答が得られた。53項目のうち40項目について、95.2~99.4%の同意率が示された。 また、主任看護師を対象とするアンケートでは、124部の回答が得られた。デルファイ調査第2ラウンドの専門家パネルの回答結果を主任看護師に示し、受け入れ率を確認したところ、82.6~98.4%の受け入れ率が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度に主任看護師を対象としたフォーカスグループインタビューを実施し、主任看護師の人材育成行動の自己点検ツールの53項目案を作成した。これを用いて、2018年度は看護管理の知識や経験を持つ専門家パネルを対象にデルファイ調査を実施、あわせて当事者である主任看護師を対象としたアンケート調査を実施した。これまでのすべての調査は、予定通り進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた調査はすべて終了し、デルファイ調査結果のデータ分析および論文作成の段階である。完成した論文は国内外の看護系ジャーナルに投稿予定である。
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Causes of Carryover |
研究補助のための人件費を予定していたが、業者またはアルバイトとの調整が難しかったため、自分でデータ入力作業を行ったため、人件費が予定よりも少なくなった。また、学会参加費や文献複写費用が予定よりも低額ですんだこともあり、その他の費用が予定よりも少なくなった。 これらにより生じた次年度使用額は、投稿論文や発表ポスターの英文校閲に充てる予定である。
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