Elucidating the nature of nursing quality: Professionalism and work motivation

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K12194
• Research Institution: Kyoto College of Nursing
• Principal Investigator: 菅田 勝也 京都看護大学, 看護学部, 教授 (20143422)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 大西 麻未 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (10451767) ; 八幡 久美子 森ノ宮医療大学, 看護学部, 講師 (90766867)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 看護師 / 看護の質 / 専門職 / プロフェッショナリズム / 職務モチベーション

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、看護師が専門職として潜在的に有する思考や態度が、その行動を一定方向に向けて生起させ、看護の質の様相を規定しているという仮説に基づいて、看護師のプロフェッショナリズムと職務モチベーションに着目して、それらが看護師の行動と職務満足、患者の満足、および看護の質を表すと考えられている臨床指標とどのように関連しているか検討した。前年度までに収集したデータを用いて、今年度はまず、プロフェッショナリズムを測定するための尺度暫定版を作成した。次に、この尺度、及び自己決定理論の一つである有機的統合理論に基づいて作られた既存の職務モチベーション尺度を使用して測定した結果が、看護師のキャリア・アイデンティティと仕事実感、患者が入院中に経験した看護の質と満足度、患者に生じた有害事象のそれぞれと相関があるか分析した。外発的動機づけの一つである同一化的調整（今回使用した尺度には統合的調整に関する項目はない）と内発的動機づけ及びプロフェッショナリズムの各下位尺度は、看護師のキャリア・アイデンティティ、職務満足、及び質の高い看護へのコミットメントの大部分と相関があった。また、同一化的調整と内発的動機づけは、患者が感じた看護への全般的満足、及び病院への全般的満足と相関があり、内発的動機づけは、看護師の知識・技術への信頼と相関があり、専門職的自律性は病院への全体的満足や看護師の知識・技術への信頼との間で相関が認められた。臨床指標については一定の傾向はなかった。以上より、看護の質は看護師のプロフェッショナリズムと職務モチベーションに依るところが大きいことが明確になった。