2017 Fiscal Year Research-status Report
看護師の臨床成果に寄与するワーク・モチベーション支援モデルに関する研究
Project/Area Number |
17K12196
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
西村 夏代 関西福祉大学, 看護学部, 講師 (60553980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 三重子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90279018)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ワーク・モチベーション / 構造方程式モデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、臨床での成果やケアの質の向上に寄与する看護師のワーク・モチベーションに関する規定要因を明らかにし、組織的支援モデルの開発を行うことである。 H29年度は看護師の成果やケアの質向上に寄与するワーク・モチベーションの規定要因について、理論的根拠を背景とし、要因と考えられる概念や具体的事象を検討するため、個人的要因や環境的要因の側面から文献検討を行う予定で、現在進行中である。看護師のワーク・モチベーションについては、申請者らにより尺度開発を行っていたため、学会誌に投稿し成果を発表した(看護師のワーク・モチベーション測定尺度の開発.社会医学研究,第34巻、第2号,p27-34)。さらに、看護師のワーク・モチベーションと職務態度の関連性を明らかにすることを目的とした調査について、研究成果を報告した。(看護師におけるワーク・モチベーションと職務態度の関連性.社会医学研究.第35 巻1 号.pp 45-53)。この研究では、調査項目に欠損値を有さない603 名のデータを使用し、ワーク・モチベーションを独立変数、職務態度を従属変数とする因果関係モデルのデータへの適合性を構造方程式モデリングで検討した。その結果、分析モデルにおける因果モデルのデータへの適合度は統計学的許容水準を満たし、職務態度とワーク・モチベーション間に統計学的に有意な正の関連性(パス係数:0.677)が認められた。この実証研究の結果より、看護師の成果やケアの質向上に寄与する職務態度の形成にとってワーク・モチベーションが大きな機能を果たすことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度は看護師の成果やケアの質向上に寄与するワーク・モチベーションの規定要因について、理論的根拠を背景とし、要因と考えられる概念や具体的事象を検討するため、個人的要因や環境的要因の側面から文献検討を行う予定であった。 看護師のワーク・モチベーション尺度開発の成果発表、と看護師の職務態度との関連性の成果発表の準備などに時間を費やしたため、ワーク・モチベーションの規定要因について文献検討を進めているが、レビューをまとめるに至っていない。そのため、進捗状況としてはやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、今年度目標である看護師の成果やケアの質向上に寄与するワーク・モチベーションの規定要因について、理論的根拠を背景とし、要因と考えられる概念や具体的事象を検討するため、個人的要因や環境的要因の側面から文献検討を行い、レビューとしてまとめ発表したいと考える。そして、研究概念枠組み、因果関係モデルの構築と調査の質問紙作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
H29年度は看護師の成果やケアの質向上に寄与するワーク・モチベーションの規定要因について、理論的根拠を背景とし、要因と考えられる概念や具体的事象を検討するため、個人的要因や環境的要因の側面から文献検討を行う予定であったが、まだ十分に検討ができていない状況である。必要な書籍、文献取寄せにかかわる諸費用やレビュー成果の発表にかかわる諸費用の支出が無かったため、差額が生じたと考える。よって、次年度の計画を追加修正し、使用したいと考える。
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