2018 Fiscal Year Research-status Report
認知機能低下が生じた高齢インスリン療法患者・家族への援助指針の精錬と実装化
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17K12208
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
黒田 久美子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20241979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 安子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50252705)
錢 淑君 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50438321)
正木 治恵 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90190339)
内海 香子 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (90261362)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / インスリン療法 / 援助指針 |
Outline of Annual Research Achievements |
援助指針案は6つの援助指針からなり、それぞれに1)方法、2)留意点、3)適切性の視点、4)具体例が示されている。 1.援助指針案の妥当性の検討:認知症看護・糖尿病看護の専門家21名を対象として、個別あるいはグループでのインタビュー調査を行った。インタビューの前に援助指針案を読んでもらった上で、内容・表現・使用方法について、必要な支援が示されているか、内容は妥当か、不足点はあるか、分かりにくい表現があるかなど質問した。倫理的配慮として、研究者の所属機関の倫理審査の承認を受け、目的、方法、任意性等を説明し、同意を得た。結果、援助指針案の内容については、言語化されている指針の必要性はある、6つの柱は妥当で網羅性もある、6つの柱に示した番号が援助の順序性を示すものと誤解される、インスリン療法をできることが目標ではなく豊かに生活できることなので援助目標が表れるタイトルの見直し、前提を示す必要がある等の意見を得た。また、上部の抽象的な説明と、下部の具体事例の両者があるのでよい、どちらから読んでもよいが、具体例があることで、各自の経験の振り返りを促しやすい等の使用方法への示唆を得た。また複数の表現について意見を得た。使用方法では、テキストにしてほしい、振り返りやカンファレンス等で使いたい、経験の浅い看護師でも使えるようにアセスメントシートやチェックシートのような形態が望ましい、対話の中で認知機能を捉える資料がほしい等の意見を得て、さらなる精錬への課題が明確になった。 2.援助指針の精錬:援助指針の必要性、援助指針の6本の柱と構成については賛同が得られ、概ね妥当と考えられたが、より実践の場で多くの看護師が活用できる表示形態の工夫、必要な参照資料の検討を加えて、援助指針の精錬を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
援助指針案の妥当性の検討を行い、概ね妥当であることが確認され、修正の方向性も明確になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
修正した指針案を実践で活用してもらう研究の計画立案中である。すでに対象候補施設が複数あるため、指針案の修正が済しだい、倫理審査に提出予定である。
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Causes of Carryover |
会議の開催を別件の用事と重ねたため、旅費が不要となったことが複数回あったため、次年度使用額が生じた。もともと最終年度の配分額は希望より少なかったため、援助指針案を広く活用してもらうためのブックの作製などにあてる予定である。
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Research Products
(1 results)