2021 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a scale to investigate issues among nurses providing sexual health support for HIV-infected patients
Project/Area Number |
17K12213
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Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
久野 暢子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (40253760)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | HIV陽性者 / セクシュアルヘルス支援 / 尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021(令和3)年度はHIV陽性者に対するセクシュアルヘルス支援(以下、SH支援)の現状把握を目的とした質問紙調査(以下、第2回調査)を実施した。 第1回調査結果から、「第1因子:スキル不足によるSH支援困難感(7項目、寄与率31.478%、α係数0.909)」「第2因子:価値観の違いによるSH支援困難感(9項目、寄与率11.479%、α係数0.852)」「第3因子:拒否を恐れることによるSH支援困難感(5項目、寄与率8.805%、α係数0.820)」が抽出できた。3因子の累積寄与率は51.763%であり、SH支援困難感尺度(以下、SH尺度)のα係数は0.899であった。また、外部基準である職務満足度とSH尺度との相関はr=-0.33(p<0.005)であった。第2回調査は2021年12月~2022年2月にオンライン調査として実施した。回答者はHIV担当女性看護師70人(回収率47.3%)であった。所属診療科は一般内科19人(27.1%)が最も多く、職位は48人(68.6%)がスタッフであった。各因子の項目数が異なるため因子素点の平均点を算出したところ、各因子および尺度全体の平均±SD(点)は、第1因子は3.4±0.9、第2因子は2.4±0.7、第3因子は2.6±0.7、尺度全体は2.8±0.6であった。HIV関連資格の有無の2群での各因子と尺度全体を比較では、資格なし群がすべてに高得点を示した(p<0.001)。 以上のことから、今回作成したSH尺度の信頼性と妥当性はある程度は確保できたと考えられた。しかしながら、第1、第2調査ともに回収数が低く、結果の解釈には限界がある。今後は結果の検証や実践への活用に向けて継続した調査が必要である。
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