2023 Fiscal Year Research-status Report
HIV/AIDS外来看護の再構築とその有効性の検討
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17K12216
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
島田 恵 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (20505383)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | HIV/AIDS / 外来看護 / 在宅看護 / 慢性疾患 / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
HIV/AIDS患者のセルフマネジメントを支援するための外来看護実践を標準化した「療養支援プロセスVer.1」が作成されて20年以上が経過した。抗HIV療法の進歩に伴い治療ガイドラインは毎年更新され、当初の治療開始基準とは変化している。また、患者の多くは男性同性間性的接触による感染者であり、性的マイノリティとしての背景を理解した関わりが必要であること、慢性疾患として長期療養を支援するため多職種連携が必須であること、長期療養では加齢に伴う課題や合併症に伴う健康課題への対応が求められるなどが近年の実践課題となっている。これらの課題を踏まえ、先駆的な外来看護実践をしている看護師からインタビュー調査を行い、新たな「療養支援プロセスVer.2」を作成した。これを看護師に周知し、新たな外来看護実践に繋がることを目指して、看護研修を実施した。研修は2022年11月に6時間オンラインで開催し、受講者はエイズ診療拠点病院に勤務しているHIV/AIDS担当看護師18名であった。研修の評価を行うため、対象者には①受講前、②受講直後、③受講後半年後、④受講後1年後にHIV/AIDS外来看護に関する知識・感情・行動に関する調査票への回答を依頼した。①と②の比較では、知識、感情ともに得点が著しく高くなっており、研修による影響が考えられた。その後、③④でも高得点で推移した。明確な違いの見られなかった行動に関しては、③と④でいずれも②より得点が高くなっており、③と④の比較では、④では若干得点の低下がみられた。今後は⑤受講後1年半、⑥受講後2年のフォローアップ調査を行い、研修の評価を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年から当初の計画であった受講2年後までの研修評価に向けて進み始めたが、まだ途中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した看護研修の対象者のフォローアップ調査を継続し、計画当初の研修受講後3年の時点までではなく、⑤受講後1年半、⑥受講後2年のフォローアップ調査を行うこととし、研修前と直後に実施した①②と同様の調査票(Google Form)への回答を依頼する。
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Causes of Carryover |
研究期間を延長したことにより、次年度使用額が発生した。次年度は、研修後のフォローアップ調査を継続するとともに最終年度としてまとめを行う計画である。
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