2017 Fiscal Year Research-status Report
患者の回復生理過程を図式化した教材の開発と看護実践における検証
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17K12220
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小田嶋 裕輝 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (20707567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古都 昌子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00602583)
天野 薫 名古屋市立大学, 看護学部, 助教 (90747833) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 回復生理過程 / 整形外科疾患 / 記録用紙 |
Outline of Annual Research Achievements |
所属している大学の大学病院の医師を連携研究者として迎え、研究遂行上の助言を仰いだ。その結果、回復生理過程を明らかにする上で、整形外科疾患から着手した方がよいとの示唆をえた。そこで、代表的な整形外科疾患を対象にして、医師にインタビュー調査を行い、回復生理過程の内容を明らかにした。また教材を作成する過程で、回復生理過程のプロセスを図式化するには、正常→病態→回復生理過程→回復生理過程が働くための条件→回復生理過程が十分に働かないことによる成り行き→回復生理過程は何によって確認できるかの6段階を明らかにする必要性が見出された。次に、将来的に開発した教材を看護実践において検証できるようにするため、開発した教材を用いて看護過程の展開を行うための記録用紙も開発した。本記録用紙の特徴は病態アセスメントの方法にある。具体的には、回復生理過程の図式化に必要な6段階を踏まえて、正常→正常からの変化→その進行した状態→回復の段階の記述を求める項目を設けている。以上より、2018年度に明らかにした研究の意義のは2つある。1つは、整形外科疾患を取り上げて回復生理過程のプロセスとしての6段階を示したことである。この6段階をベースに他の疾患にも対象を広げ、回復生理過程のプロセスを明らかにして行くことができると考える。本研究の2つ目の意義は、本回復生理過程モデルの将来的な検証を踏まえた、記録用紙を開発できたことである。このことにより、回復生理過程の教材の開発とその検証に向けた土台を整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
回復生理過程の6段階を明らかにするのに時間を要したことが最も大きな理由の一つである。他の診療科の代表的な疾患に対する回復生理過程を明らかにすることがこれからとなってしまった。しかし、前年度において開発と検証に向けたベースとなる教材が作成できたことから、遅れは取り戻せると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
他の診療科の代表的な疾患に対する回復生理過程を明らかにするための文献検討や医師へのインタビュー調査を推進する。同時に、検証に向けて開発した教材の効果検証に向けて倫理委員会を通していく。
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Causes of Carryover |
回復生理過程の6段階を明らかにするのに時間を要し、整形外科疾患以外の回復生理過程に関する教材の作成が遅延したことが最も大きな理由の一つである。次年度は他の疾患についても回復生理過程の教材の作成を行っていく。なお、使用計画としては、インタビュー調査のための費用(物品・旅費)に充当していきたい。
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