2017 Fiscal Year Research-status Report
便秘改善を目指した体水分量測定による腸内環境健康指標の開発
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17K12221
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岡山 加奈 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20549117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 満枝 鳥取看護大学, 看護学部, 教授 (00363549)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 排便コントロール / 体水分量 / 便秘 / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人権保護や法令等の遵守が必要とされる研究課題であるため、平成29年度は、本研究遂行にあたり倫理審査委員会への諮問および予備実験を行った。 倫理審査委員会への諮問において、研究代表者の所属する倫理審査委員会より承認を得ることができた。予備実験では、体水分量(率)を安全かつ簡便に測定できる方法を検討するため、肌水分計を用い、同一対象で皮膚角質層水分量の測定部位(目尻、前額、上肢、下肢)と測定時期を縦断的に検討した。皮膚の薄い目尻や皮脂の多い前額は上肢や下肢に比べ値が高かった。夏季の朝と眠前で比較すると、目尻の測定値は眠前が高かったが、前額、上肢、下肢での測定値に有意差はなかった。また、冬季は夏季より目尻や上肢の値が低く、皮膚角質層水分量の測定には測定部位と時期による差異があると考えられた。したがって、皮膚角質層水分量の測定時は、測定値が安定している部位とする必要があることがわかった。肌水分計は安全かつ簡便ではあるが、当初の計画通り多周波数整体電気インピーダンス法による体水分量(率)測定を併用する必要があると判断した。 便秘症状を有する成人で、飲水量の確保による体水分量(率)への影響と腸内細菌叢の改善への効果の有無を明らかにするため、現在健康な成人60名に便秘症状の有無に関する質問紙調査を行っているところである。 便秘症状を有する成人で、本研究への協力の意思を示している対象数の把握および飲水による介入前後の観察を行うことが平成30年度以降の計画となっており、当初の予定よりやや遅れいていると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属施設における倫理審査委員会への諮問は完了し、承認を得ることができた。体水分量(率)測定方法の検討は平成29年度に予定通り終了したが、当初の計画に追加した、より安全で簡便な体水分量(率)測定方法の検証に時間を要した。これに伴い、便秘症状の有無に関する質問紙調査の開始時期が予定より遅れ、対象となる健康な成人への質問紙配布数が予定を下回ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の進捗状況を受けて、平成30年度に便秘症状の有無に関する質問紙調査を在籍学生約160名に実施し、20名程度の対象確保を目指す。上半期と下半期に各10名の対象を目標とし、サンプル採取とデータ収集を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
身体組成分析装置および解析用PCの購入経費およびDNAシークエンス解析の外部委託費として予算を計上していたが、予備実験に時間を要したため、身体組成分析装置の購入とDNAシークエンス解析を委託するに至らなかった。したがって、物品費が少なくなった。平成30年度は、上記装置の購入、試料の解析を行うため繰越額を使用する予定である。
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