2017 Fiscal Year Research-status Report
リスク予防アドヒアランスを基盤とした高齢開心術前患者への支援システムの臨床応用
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17K12229
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
宇都宮 明美 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (80611251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美鈴 自治医科大学, 看護学部, 教授 (10320772)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢開心術患者 / フレイル / リスク予防介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内の文献から高齢開心術患者の合併症の現状や早期回復・自宅退院へ向けての課題を明らかにした。その結果、高齢開心術患者の自宅退院は低く、術後の嚥下障害や筋力低下のために、自宅退院ができず、転院を余儀なくされるケースが多いことが明らかとなった。またこの原因はフレイルによるものであるということが推察された。このため、今回の多職種連携チームの介入目的は、術前からフレイル改善に向けてスクリーニングと介入を実施することに焦点をあてることにした。このため、開心術患者看護をサブスペシャリティにしている急性・重症患者看護専門看護師からなる専門家会議を開催し、高齢開心術患者の自宅退院をめざした術前からの多職種支援チーム(案)を作成した。メンバーとしては医師・専門看護師・栄養士・理学療法士・医療社会福祉士などをメンバーとして選出した。また、今後の介入に向けてモデル施設の選定を実施した。今回のテーマが臨床応用であるため、病院のタイプを広く考え、大学病院・高齢者専門病院、総合病院と多様な施設を選出することになった。また、フレイルのスクリーニングテストの必要性を専門家会議で合意し、スケールの選定を行った。スクリーニングには厚生労働省が作成したフレイルチェック用紙を採択した。今年度作成した介入フローシートの実用の可能性を探るため、多職種からなる専門家会議の開催を予定している。また急性期看護領域に従事する看護師のフレイルに対する知識と理解の向上のため、各モデル施設にフレイルの研修会を開催することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護師以外の協力者である、医師・栄養士・理学療法士・医療社会福祉士の協力体制の確立に時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
多職種を含めた会議の開催と急性期病院で勤務する看護師に向けてのフレイルに関する知識の向上のために研修会の開催を考えている。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた教育ツールの作成ができなかったため、次年度はツールの作成に使用すること。またモデル施設でのアクションリサーチの前にフレイルに関する研修会を開催することにしたため、会場費や講師への謝金・旅費などに使用する予定である。
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