2020 Fiscal Year Research-status Report
SLE女性患者のBFの獲得を促進するアピアランスケアプログラムの構築
Project/Area Number |
17K12235
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
カルデナス 暁東 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (80434926)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 慢性疾患 / 自己免疫疾患 / SLE / アピアランスケア / 有益性の発見 / QOL / メイクセラピー |
Outline of Annual Research Achievements |
SLEをはじめとする自己免疫疾患は成人期女性に多く発症し、治療法はまた確立されていない。多彩な症状を有し,長期間を要する治療と生活が折り合いをつけることは様々な課題があり、大変困難である。また、成人期女性は社会的生産や次世代の産み育て、親世代の世話など多くの役割を担っているため、質の高い療養生活を円滑に継続していくことが大切である。 本研究は、SLE女性患者の自分らしい療養生活への支援として,患者の病気体験を通して,生活と治療との折り合いをつけるためのベネフィットファインディング(有益性発見:Benefit Finding、以下BFとする)を獲得し、自分らしく質の高い社会生活を送ってもらうため、多職種(医師、看護師、薬剤師、心理療法士)チーム連携による支援プログラムを開発し、その有効性を評価することを目的とし,実施している。
新型コロナ感染拡大の影響を受け,対象者となる外来患者さんが少ない中,介入プログラムの内容として,メイクセラピーを取り入れており,マスク着用等の関係で,研究への協力者が少なかった。2020年度は2名の患者からの協力を得,プログラムを実施した。結果,このような状況だからこそ,患者がステロイド剤の内服に対して通常より強い不安を抱えていることが明らかになった。しかし,研究のアピアランスケアプログラムを通して,SLE治療に必要な自己管理と日常生活の折り合いをつけることの中で,「有益性の発見」の獲得が促進され,「不安」の気分スコアとQOLの精神側面のスコアの改善がみられた。または,療養生活におけるセルフモニタリング・セルフマネジメントに関する情報を医療従事者チーム内で共有したことで,患者にタイミリーに必要な治療・検査を提供し,病勢のコントロールにつながった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ステロイド剤を内服している外来通院中のSLE患者を対象しているため,新型コロナ感染拡大の影響で,協力が得られる対象者が少ない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,退院予定の患者に研究協力依頼を行い,退院までに1回目のプログラムを実施する。その後は,外来でリモート式と対面式を状況に応じてフォローする。また,当面新型コロナ感染拡大防止のため,マスク着用は必須のため,マスク着用ままで眉とアイメイクのみの部分メイクを行うメイクセラピーへの変更も行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大の影響による研究が予定より遅れているため,予定していた対象者数の確保ができなかった。そのため,物品購入費,データ整理のための人件費,学会参加に関連した交通費等が予定通りに使用できなかった。したがって,次年度使用額が生じた。 対象者の条件を広げ,プログラム内容の見直しを行い,リモート式介入も提供できるようにZOOMのアカウント取得や,質問紙等の郵送等に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)