2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a peer support program that integrates expertise and patient power to utilize the experience knowledge of cancer patients in medical care
Project/Area Number |
17K12247
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小野 美穂 岡山大学, 保健学域, 准教授 (20403470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 浩子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (90321207)
上田 伊佐子 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90735515)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ピアサポート / がん / ピアサポートプログラム / 患者力 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国におけるピアサポート活動の現状/動向を把握するために、ピアサポートの広がりやピアサポート活動状況などについて、がん診療連携拠点病院を対象に全国調査を行った。調査内容は、ピアサポート事業の有無,ピアサポート提供方法・支援環境,困難事例,ピアサポーターに関する設問等である。結果は、がん診療連携拠点病院405か所のうち174か所から回答(回収率43%)があった。ピアサポート事業を行っている施設は約7割で、行ってない施設の理由として多かったのは「どのように取り組んでよいかわからない」「問題が生じた時の対応方針ができていない」であった。運営担当者は、専任のピアサポート事業担当者がいる施設は1施設のみで、多くはがん相談事業の担当者が担っていた。また、医療ソーシャルワーカー、がん領域の専門看護師・認定看護師が兼任するケースが多かった。活動を支える環境については、組織の長の理解であったり、新しいことを取り入れる風土があると回答した者が多かった一方で、組織の中でのピアサポート活動の理解者・協力者が少なかったり、必要な予算がついていないケースもあることが明らかになった。ピアサ ポーター養成研修に重要と考える内容としてほとんどの回答者が挙げたのは「コミュニケーションスキル」と「個人情報保護・管理」であり、活動場面で困難に感じていることとしては、「参加者の固定化」「運営スタッフの育成困難」「マンパワー不足」「COVID-19の影響で活動できない」などが挙げられ、わが国におけるピアサポートの現状/動向及び課題が明らかになった。 これら我が国の現状を踏まえ、先にモデルケースとして実施・評価したピアサポートプログラムを再吟味し、プログラム活用・普及のために、わが国において適用能な「専門力と患者力の融合型ピアサポートプログラム」のあり方を検討する。
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Research Products
(2 results)