Development of a self-care agency scale for patients to continue employment while undergoing breast cancer chemotherapy

2021 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K12252
• Research Institution: Miyagi University
• Principal Investigator: 鈴木 敦子 宮城大学, 看護学群, 講師 (60527901)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 吉田 俊子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60325933) ; 菅原 よしえ 宮城大学, 看護学群, 教授 (60315570)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 乳がん / 化学療法 / セルフケア / 就労

Outline of Annual Research Achievements

令和3年度は、令和2年度に作成した「乳がん化学療法を受ける患者の就労継続にかかわるセルフケア能力を評価する質問紙原案（50項目）」について、質問紙の妥当性（構成概念妥当性・基準関連妥当性）、信頼性を検証することを目的に、自記式質問紙調査を実施した。調査の研究協力施設は、日本乳癌学会が認定する乳腺専門医が在籍する施設、あるいはがん診療連携拠点病院で、乳がん化学療法を実施している施設とした。対象者は、20歳以上65歳未満で、治療期の乳がん化学療法期間中に就労を継続していた者（乳がん化学療法実施中の者、及び終了後6か月以内の者）とした。
研究協力施設の選定条件に応じ、計33施設に研究協力依頼を行った。研究協力が得られた16施設において、調査票を計227部配布し、201名の回答を得た（回収率88.5％）。そのうち、質問項目の一部が未回答である者を除き、有効回答者数は172名であった（有効回答率85.6％）。項目分析、探索的因子分析により、質問項目は、「自分なりの働き方を見出す力」、「体調に応じて日常生活を整える力」、「能動的に仕事を調整する力」、「化学療法による副作用症状が及ぼす影響を予測する力」の4因子27項目に集約された。Cronbachのα係数は、4因子27項目で 0.865、各因子は0.852～0.743であり、信頼性が確認された。また、慢性病者のセルフケア能力を査定する質問紙29項目版(SCAQ29項目版)の合計点と質問紙の合計点及び各因子の下位尺度得点において、有意な相関が認められ、基準関連妥当性が確認された。質問紙原案の妥当性、信頼性の検証の結果を基に、臨床活用に向けた視点から質問紙原案を修正し、4因子27項目から成る「乳がん化学療法を受ける患者の就労継続にかかわるセルフケア能力を把握する質問紙」を開発した。