2017 Fiscal Year Research-status Report
喉頭摘出者の社会生活への適応を促進する看護介入モデルの構築
Project/Area Number |
17K12255
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
高橋 綾 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70331345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小竹 久実子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90320639)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護 / 喉頭摘出者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、喉頭全摘出術を受けた患者(喉頭摘出者)の社会生活への適応を促進する看護援助の構造を明らかにし、看護介入モデルを構築することである。喉頭摘出者は喉頭摘出と同時に永久気管孔を造設することから、呼吸経路の変更、音声機能の喪失、嚥下困難など新たな課題に直面する。そのため、喉頭摘出者が退院後の生活においてQOLを維持・向上していくためには、社会生活に円滑に適応していかれるよう、機能障害に対する自己管理方法獲得への支援など、独自の専門的な看護が必要になる。しかし、この看護援助の構造は明確ではない。看護介入モデルを構築しそれにもとづき的確な時期に必要な看護介入を行うことは、退院後も支援を要することの多い喉頭摘出者の社会的適応をより円滑に、また早期に実現させるものと考える。 平成29年度は、当初計画どおり、調査準備、インタビューガイド作成、倫理審査申請、調査を実施した。調査対象は喉頭全摘出術を受ける患者に関わる病棟看護師、調査方法は半構造的面接調査、調査内容は喉頭摘出者の社会的適応を促進するための看護援助などである。個別的な関わりを見出す目的から、対象選定基準は喉頭全摘出術を受ける患者への看護の経験が3年以上ある看護師とし機縁法にて選定した。対象候補者への依頼に際し必要な手続きを経たのち研究協力を依頼し、平成29年度中に計14名の協力が得られ面接調査を実施した。一部データの分析を開始している。平成30年度は引き続き調査を実施、分析を進める計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に予定していた、調査準備、インタビューガイド作成、倫理審査申請をすべて終え、予定よりやや早く調査を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は引き続き面接調査と分析を実施する。対象候補者の所属施設により施設への協力依頼方法や必要な手続きが異なることから、平成30年度の対象候補者の状況に応じて対応したのち、10名程度の調査を実施する予定である。平成29年度の調査結果と合わせ平成31年度に研究成果を発表できるよう分析を進める。
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Causes of Carryover |
調査依頼および調査において、対象候補者の所属施設の協力により訪問回数を計画よりも減らすことができ、調査旅費を減額できた。平成30年度も引き続き調査を実施するため、調査依頼および調査の旅費として使用予定である。
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