2017 Fiscal Year Research-status Report
eラーニングによる終末期がん患者の療養先の意思決定にむけたコミュニケーション
Project/Area Number |
17K12261
|
Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
広瀬 会里 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (90269514)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 美智子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (40335047)
入部 百合絵 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (40397500)
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
西脇 可織 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (70757690)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | がん看護 / コミュニケーション / 意思決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
人生の最終段階における生活(EOL:end of life)に自分の意向を反映させて療養場所を選択するには、患者・家族の意向の表明が前提となる。しかし終末期がん患者の意向を汲み取るには、病状の変化や苦痛症状の中での対話となり、高度なコミュニケーション・スキルが必要となる。コミュニケーションについては、スキル・トレーニングの方法が確立しつつあり、看護師の自信を高め、患者の心理的苦痛を減少させるなどの有効性も検証されてきている。しかし厚生労働省の「看護基礎教育の充実に関する検討会報告書」にはコミュニケーションは能力不足で強化項目と記され、看護師のコミュニケーション能力の調査でも自己評価は低く、看護師は患者・家族とのコミュニケーションに関して困難感を抱いていたり、コミュニケーションを苦手とする傾向が伺える。本研究では、コミュニケーションに対して抵抗のある看護師も、障壁が少なくコミュニケーション・スキルの学習に取り掛かれるよう、看護師による介入事例をコミュニケーションの学習教材に、若者文化になじみやすいタブレット端末によるeラーニングの学習システムを構築することを目的とした。初年度は、国内外の文献、入手可能なeラーニングのコミュニケーション・スキル・トレーニング、学会での研究者との意見交換から終末期がん患者に対するコミュニケーションに必要なスキルや課題を明らかにした。次年度は、これらの結果を基に、がん患者がEOLを検討する状況の特徴を踏まえたシナリオ教材を作成する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外の文献検討や、学会におけるコミュニケーション、eラーニング、EOLに関する研究者らとの意見交換より、終末期がん患者に対するコミュニケーションに必要なスキルや課題を明らかにできたため、当該年度の計画は順調に進展していると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、がん患者がEOLを検討する状況の特徴を踏まえたシナリオ教材の作成、eラーニングのコンテンツの作成および学習環境の整備を行い、試作品を作成し、病棟看護師に実施してもらい、評価を受ける。
|
Causes of Carryover |
調整が間に合わず他大学で行われているeラーニングの視察旅費がH30年度に持ち越された。視察旅費として使用予定である。
|