2018 Fiscal Year Research-status Report
EOLシミュレーション教育の教育効果の評価とシナリオの発展に関する研究
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17K12275
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
玉木 朋子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (60755768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 真弓 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40249355)
黒澤 杏里 (犬丸杏里) 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60594413)
横井 弓枝 東邦大学, 看護学部, 助教 (40740428)
藤井 誠 大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (10803760)
大野 ゆう子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60183026)
木戸 倫子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00706913)
宮嶋 正子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (40461181)
池田 七衣 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (80584549)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護学 / 看護教育学 / 終末期ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護大学生が臨地実習で経験することが困難であるエンド・オブ・ライフ(EOL)ケアを看護基礎教育の中で経験することを目指して開発したEOLケアシミュレーション教育を実施し、1)EOLケアシミュレーション教育への参加による看護大学生の知識、ケア技術、自信の獲得について量的に評価すること2)シミュレーション参加後に学生が記入したリフレクションシートを質的に分析し、EOLケアシミュレーションシナリオの評価と発展につなげることである。 平成29年度までの3年間で教育背景の違う2大学(国公立大学1校と私立大学1校)、計50名の看護大学生に、開発したEOLケアシミュレーション教育を実施した。その教育効果について、無作為化比較試験を用いてアウトカムの評価をおこない、EOLケアシミュレーションを実施した2大学での結果の違いについても比較・評価をおこなった。授業や演習の内容が異なる教育背景の違う大学の看護大学生においても、EOLケアシミュレーションに参加することで、知識と技術、自信、レジリエンスの獲得に一定の効果がみられることが明らかとなった。 平成30年度は本研究成果を関連する国内の学会や国外の学会、学術論文で報告した。また、EOLケアシミュレーション参加後に収集した学生のリフレクションシートの質的分析データから得られた結果にもとづき、EOLケアをシミュレーション教育で教授するにあたり、現行のシナリオにおいて追加・修正をおこなうべき項目、内容を明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は主に本プログラムの追加修正と、これまでの研究成果発表をおこなう計画であった。プログラムの追加修正のため、シナリオ開発の主要メンバーを含めた班会議を2回実施しているが、研究班全体での最終確認は31年4月末に実施予定であり、おおむね順調に進展していると判断した。4月末の班会議で確認後、外部施設に拡散可能なシナリオへの適応について検討していく予定である。 成果発表においては国内学会6件、国際学会2件の発表をおこなうことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は2校でデータ収集した結果を論文発表する予定である。また、これまで5人グループを1単位でセッションを実施していたが、シミュレーション中の実践に関わらない観察者的な立場の学生を設定しても、観察者役の学生が実践する学生と同様に知識や技術の獲得が可能であるかデータ収集をおこない、その実施結果を質的、量的な側面から把握・評価する計画である。観察者役の学生に有意な効果が見られた場合、1度のセッションに参加する学生を増員することが可能となり、実際の教育現場への活用がより現実的になる可能性がある。また、EOLケアシミュレーションの開発過程やその有効性を、関連する教育者や研究者に情報提供していくための方法について検討していく計画である。
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Causes of Carryover |
分担研究者で当初参加予定であった国内学会と国外学会への旅費、参加費をそれぞれ計上していたが、都合により国内学会1回、国外学会1回参加できなくなってしまった。その参加費と旅費分が次年度使用額となった。平成31年度は最終年度のデータ収集を実施する予定であり、模擬患者依頼や謝金に経費が必要となる予定である。
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Research Products
(9 results)