2018 Fiscal Year Research-status Report
出産後1年間の睡眠覚醒リズムと夫婦のメンタルヘルスに関する縦断研究
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17K12283
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安積 陽子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (40336847)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊婦 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠期および産褥期の夫婦3組にを対象に、睡眠調査を開始した。妊娠34週時点で夫婦揃ったアクチグラフによる睡眠データの結果は以下の通りである。 妻の睡眠データは、就寝時間23:07 (SD 0:34)、起床時間5:53(SD 0:14)、夜間睡眠時間405分(SD42.1)、睡眠効率99.9%(SD0.1)、夫の睡眠データは就寝時間0:04 (SD 0:29)、起床時間7:20(SD 1:07)、夜間睡眠時間437分(SD39.1)、睡眠効率88.9%(SD8.0)。以上のように、起床時間と就寝時間は夫婦間で異なり、妻の睡眠位相が約1時間夫より早い傾向がある、妻の睡眠時間が夫の睡眠時間より短いものの、睡眠効率は妻の方が夫よりも良好であるという結果となった。今後、症例を増やし、妊娠に伴い妊婦に睡眠パターンの変化が見られたケースにおいて、夫の生活リズムは影響を受けるのか否か、それらは夫婦の健康にどのような影響を及ぼすのかという観点から症例を増やす。 さらに、妊娠期の妊婦の睡眠の変化と心身に及ぼす影響を検討するために、「妊娠期の睡眠、マイナートラブルおよび精神健康状態と睡眠衛生との関連」の研究に着手している。対象者を妊婦①妊娠経過が正常であること、③満20歳以上であること、の条件を満たす妊婦、約250名とし、質問紙調査法による横断研究である。質問紙の内容は、①基本属性、②ピッツバーグ睡眠質問票、③日本語版エップワース眠気尺度、④マイナートラブル評価尺度、⑤HAD尺度日本語版、⑥睡眠衛生チェックリスト、⑦昼寝習慣、⑧睡眠に関わる症状および身体計測値とする。分析は、睡眠の状態と精神健康状態やマイナートラブルとの関連、さらに生活習慣や身体計測値、妊娠週数を独立変数とし、睡眠衛生を従属変装とした多変量解析を行う。現在、データ収集協力施設と、データ収集に関する調整を行なっている。によって、妊娠中の睡眠異常の割合や生活習慣の影響を把握する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象者確保が、遅れの1番の要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
アクチグラフを用いた縦断研究に対する負担感が、現研究計画にはあると考えられる。そのため、当初の研究目的を到達させるために、複数の研究テーマを設定し、それらを総括する形でデータを考察し、結論を得る方策をとる。そのため、今年度は、妊婦を対象とした質問紙調査を実施する。
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Causes of Carryover |
データ収集に必要なアクチグラフを追加購入した。今後は大きな物品購入の計画はないが、データ収集を本格的に開始し、成果を発表することに焦点を当てて、使用する計画である。
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