2023 Fiscal Year Research-status Report
出産後1年間の睡眠覚醒リズムと夫婦のメンタルヘルスに関する縦断研究
Project/Area Number |
17K12283
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
安積 陽子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40336847)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 妊娠 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
三次元加速度センサーを用いて夫婦の妊娠期から子ども誕生後4か月までの、生活リズムを追跡する調査を昨年度に再開した。現在まで4組の対象者に対して、妊娠末期から産後4ヶ月までの 夫婦と新生児の睡眠調査が実施できた。母親の睡眠は、妊娠末期から睡眠効率が80%台と低く、産後1週間に60%台まで下降した。その後、母親の睡眠効率は1ヶ 月、3ヶ月、4ヶ月と新生児/乳児の夜間睡眠時間の延長に伴い回復傾向を示したが、80%台にとどまった。一方、父親の睡眠効率は、母親の妊娠末期から産後4ヶ 月までの間90%前後で推移していた。今後は、夫婦と新生児/乳児の組み合わせで、母親の一日の睡眠・覚醒の周期を視覚化し、母親の睡眠確保に向けた対策を提案する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度から再開した3次元加速度センサーによる睡眠調査は、夫婦と子ども三者から研究協力の承諾を得る必要があり、調査方法の煩雑さを減らす必要があった。その内容としては、調査項目の精選と機器の受け渡しなどの調整であった。これらの問題は、一つづと解決してきており、現在新たな対象者のリクルートをしている。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究対象者10組を目指し、縦断的に夫婦と子どもの睡眠の変化に関するデータを収集する。データ収集の煩雑さを解消する試みとともに、縦断的なデータ収集のプロセスにおいて、研究対象者との連絡体制を強化することで、研究参加しやすい状況を作り出すようにする。
|
Causes of Carryover |
縦断研究を再開し、まだデータ収集の過程にある。研究費は、研究成果をまとめ、学会発表や論文投稿のための経費として使用することを計画しているため、次年度使用額が生じた。ただし、現在所有している三次元加速度センサーの一部が、老朽化のため新たに購入する必要性も生じてきている。次年度は、研究成果と機器の補充の2点から、研究費の使用を検討して、執行する。
|