2021 Fiscal Year Research-status Report
不育症女性のくり返す喪失による悲嘆からの回復を促す看護介入プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
17K12286
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
二川 香里 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (70377258)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 不育症 / 喪失 / 悲嘆 / 回復 / 看護介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、不育症女性のくり返す喪失による悲嘆とその回復に焦点を当て、悲嘆からの回復を促すための看護介入プログラムの開発と検証を目的としている。目的達成のため、日本語版周産期悲嘆尺度の開発、尺度による不育症女性の悲嘆状況の調査、不育症女性のケアニーズ調査、くり返す喪失による悲嘆からの回復を促す看護介入プログラムの検討を計画している。令和3年度は日本語版周産期悲嘆尺度の作成を進める予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、研究協力施設となる産科を有する病院との調整が困難であり、研究活動を進めることが困難であった。そのため、大学内での文献検討を行った。流・死産歴がある妊婦と流・死産歴がない妊婦の次の妊娠における心理を比較した先行研究では、流・死産歴がある妊婦は妊娠初期と妊娠後期に妊娠期特有の苦痛が強い、抑うつと不安があることが報告されている。これらのことから、女性にとっての周産期における喪失は心理的身体的回復に時間を要する経験であり、次の妊娠経過を安心して過ごすためにも看護介入の必要があることが明らかとなった。今後は、文献検討の結果を反映させ、尺度作成を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症により研究に割く時間の確保が困難であり、エフォートが不足した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は研究計画書の倫理審査承認後に、データ収集を進め尺度を作成予定である。そののち、完成版尺度を用い不育症女性の悲嘆と回復状況の実態調査、看護介入の検討と進めていきたい。
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Causes of Carryover |
令和3年度は研究進捗に遅れが生じたこと、県外移動が困難となり予定していた関連学会に参加できなかったこと等により、予定していた支出より少なかった。令和4年度は、データ収集、研究成果の発表に関連した支出がある予定である。
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