2020 Fiscal Year Research-status Report
生殖補助医療を受けた女性の妊娠初期の適応を支援するオンラインプログラムの効果
Project/Area Number |
17K12293
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
崎山 貴代 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (40321278)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 妊娠初期 / 生殖補助医療 / オンラインサポートプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に関連する過去の研究結果を整理した。「生殖補助医療を受けた女性における妊娠初期の不妊経験の認識と不安および抑うつの関連」のタイトルで、ARTを受けて妊娠初期にある女性のメンタルヘルスに関する結果について、日本生殖心理学会誌学術雑誌に論文投稿し、2020年12月に掲載された。これは、生殖補助医療を受けた女性における妊娠初期の不妊経験の認識と不安および抑うつに焦点を当て、その関連を探求することを目的としたもので、不妊治療専門施設で生殖補助医療を受けて妊娠した57名の初産婦を対象とした。自記式質問紙を用いて3時点(T1: 胎嚢確認後の妊娠5週前後、T2: 施設で最終診察となる妊娠8週前後、T3: 妊娠16週)を縦断的に追跡した観察研究である。これより、不妊経験をポジティブに捉えていない場合、特性不安が高い場合に、喪失への予期不安が高く、また、不妊経験をネガティブに捉えている場合に抑うつ、特性不安が高く示された。つまり、妊娠初期のメンタルヘルスは不妊経験の影響を受けている可能性が推察された。また、妊娠中期以降に喪失への予期不安を示す場合は、特性不安や抑うつ傾向が高いと考えられた。これより、妊娠初期の介入の意味が示された。 また、「Implementation and Evaluation of Infertility Reflection in Early Pregnancy after the Use of Assisted Reproductive Technology: A Feasibility Study」のタイトルで、現在、open access journalに論文投稿している。これは、妊娠初期に、看護職が不妊治療の振り返りを支援することの意味について、データをまとめた論文である。 その一方で、過去の評価研究で作成し、実施したプログラムの内容を再検討し、ホームページの作成を業者に依頼できるよう、準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍での業務停滞および同教室の教員の育児休暇により、研究実施に時間を確保することが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
教員が戻ってきたこともあり、研究に時間を充てることが可能になってきている。当初の目的を達成することができるように進める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍での業務停滞および同教室の教員の育児休暇により、研究実施に時間を確保することが困難であった。次年度にはオンラインで使用できるプログラムを作成し、介入に時間を充てる予定である。
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