2021 Fiscal Year Research-status Report
ボンディング障害の全容解明を目指した周産期総合的アプローチ
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17K12294
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
末次 美子 九州大学, 医学研究院, 講師 (70437789)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ボンディング障害 / 母親 / 乳児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、出産後1か月時点の母親のボンディング障害の有病率の実態を明らかにすること、出産後1か月時点の母親のボンディング障害の予測因子を明らかにすること、妊娠期から出産後1か月までの母親のボンディング障害の推移を明らかにすることである。 令和3年度(2021年度)は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況に合わせて研究活動を調整したため、新規リクルートは予定通りに進行しなかった。調査方法にはWeb調査を導入しており、引き続きリクルートと調査を継続する必要がある。 本研究で使用しているボンディング障害を分類するための面接法は、原作者の許可を得て日本語版を作成されたものであり、ノーマルボンディングやボンディング障害の母親を対象として実施したインテビューデータに対して研究者間でコンセンサスミーティングを行い、信頼性と妥当性が検証された。この面接法の概要、具体的内容や手順について、研究者間で定期的なWeb会議を実施してまとめた。また面接法と質問紙法を併用することによる、ボンディング障害への臨床的なアプローチ方法の探索を行った。 面接法は、臨床への導入を容易にするために短縮版が開発されており、この短縮版面接法の本研究への導入についても検討した。短縮版面接法は、パイロットスタディを進めて、その信頼性と妥当性を検証した。原作者を含めた国際Web会議によって、各国における短縮版面接法の導入結果報告も参考にした。短縮版面接法については今後更なる検証が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染状況によって、新規リクルートが予定通り進行しなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新規リクルートを進めると同時に、取得済みの限られたデータで研究目的に対する結果を示すことができるように分析方法を工夫する。
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Causes of Carryover |
新規リクルートが予定通りに進行しなかったこと、出張を控えたことにより次年度使用額が生じた。次年度は新規リクルートに要する費用に加えて、国内外の学術集会や学術誌への成果報告のための支出を計画する。
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