2019 Fiscal Year Research-status Report
地域で暮らす子どもの母親支援;先天性心疾患を持つ子どもへの看護連携の構築
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17K12307
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
阿川 啓子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (20709381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 紀子 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (30438171)
石垣 和子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 先天性心疾患児 / 乳幼児期 / 育児ストレス / 訪問看護 / 過疎地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域で暮らす乳幼児期の先天性心疾患を持つ子どもを育てる母親への包括的な支援体制の構築である。そこで今年度は、子どもや母親に関わる看護職者の看護介入の現状把握をすることと、多職種連携を行う上でコーディネータ-的な役割をしている基幹病院の子ども専従ソーシャルワーカーにヒアリングを行い、現在の問題点を明確にした。さらに、地域を基盤としたサポートシステムを検討する目的で地域での看護実践の調査研究も行った。 先天性心疾患の乳幼児を含む超重症児の訪問看護師の看護実践を調査した。訪問看護を開始する時期には、母親に対し【病児の事は言われたくない気もちを察し、病児を見守る】,【信頼関係が築けるまで見守る】,【介護負担を考慮してソーシャルサポート体制を構築する】という”察する看護”を実践していた。その背景には、日本文化的なコミュニケーションの特徴があることが示唆された。 連携については、過疎地域に帰る子どもに関しての問題があった。家族は病院を退院したのち、在宅でも同様のリハビリテーションができると考えていることが多いが、地域によってはリハビリテーションを専門にしている人は少なく公的な支援ができていない現状があった。これらの調査研究を基に、地域を活用した看護実践の試行的介入を行った。 今年度の結果から、育児ストレスのアンケートの対象を公的資源の乏しい過疎地域に暮らす先天性心疾患児と公的資源が充実している地域との比較に変更する準備をしている。この研究対象地域を変更することで、支援内容がより明確になり看護連携モデルの構築の構想が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究期間中に、研究代表者の家族が腰椎圧迫骨折で介護生活となり、数か月後には研究代表者自身も椎骨動脈解離となり治療を行ったため、研究を予定通り進めることができなかった。 そこで、小児を対象とする地域を支える体制づくりを優先的に行い、調査研究ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
医療資源の違いで育児ストレスに影響があると考え、過疎地域と都市部の育児ストレスの比較から、ソーシャルサポートの影響を明らかにし、その結果を基に基幹病院と訪問看護の支援体制を構築する。
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Causes of Carryover |
次年度にアンケート調査を実施することになった為に、研究調査関連の経費と学会発表経費を繰り越した。
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Research Products
(3 results)