2017 Fiscal Year Research-status Report
急性期を脱した脳卒中患者の家族が抱く不確かさへの介入戦略
Project/Area Number |
17K12315
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
飯塚 麻紀 順天堂大学, 保健看護学部, 講師 (10319155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 陽子 順天堂大学, 保健看護学部, 講師 (90637414)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 家族 / 看護師への信頼 / 内容分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中を発症し後遺症を残した患者の家族が抱く不確かさは高く、その不確かさには看護師への信頼が関連することが明らかにされている。 本研究では、急性期を脱し入院中の脳卒中患者の家族を対象に約60分から90分の個別インタビューを各1回行った。期間は2017年8月から2018年2月であった。対象となった家族成員は5名で、配偶者が4名で子供が5名、年齢は40代から70代であった。患者は、脳梗塞が名、脳出血1名、くも膜下出血1名で50代から70代であった。また患者の意識レベルはJCSⅠ桁からⅢ桁、重症度を示すmRsは2から5であった。 インタビューは、研究協力者の了解を得てICレコーダーに録音し、逐語録を作成しデータとした。研究者2名がそれぞれのデータを精読し、内容分析の手法を(Graneheim & Landman,2004:Elo & Helvi,2007)を用いて質的な分析を行っている。 なお、本調査の結果より、脳卒中患者の加増の不確かさを緩和する看護師のかかわりが明らかにしたのちには質問紙を作成する。その後、申請者が信頼性妥当性を検証した「日本語版病気に関する不確かさ尺度-家族用」を用い、看護師の関りと家族の不確かさの関連を質問紙を用いて横断的に調査し、量的分析で明らかにする予定である。それにより、急性期病棟における脳卒中患者の家族の不確かさを緩和する介入のプロトコールを作成していくことを目的とする。 脳卒中を発症し後遺症を残した患者の家族は、常に不確かな経験をしており、特に急性期を脱した時期の不確かさは高くなるという先行調査がある。高い不確かさは不安や抑うつ、QOLと関連することが明らかになっていることから、この介入プロトコールは、家族の精神的安寧に寄与する点で意義があるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年に計画していたインタビュー調査は完了した。しかし当初は12月までにデータ収集を終了し年度内に調査に着手する予定であったが、実際には対象者のリクルートに時間を要し、データ収集の終了が2018年2月となったことで分析の開始時期がやや遅れたため。ただし、現在分析を進めており、2018年内には、当初の予定通り、次の研究ステップに着手できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、2017年度計画の研究1については分析作業が進んでおり、6月には終了する予定である。その後は、2018年度に予定していた研究2の研究ステップに着手できるものと考えている。研究2は量的調査となるため、現時点から、研究可能な施設との交渉を進めている。
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Causes of Carryover |
2017年度に申請予定であった研究結果の論文発表ができなかったため、2018年度に論文発表のための翻訳・校正費用等に使用予定。
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