2017 Fiscal Year Research-status Report
唾液検体を用いた父親の産後うつの解明と、労働やQOLに及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
17K12338
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
竹原 健二 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 政策科学研究部, 室長 (50531571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 知映 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 臨床研究教育部, 臨床研究教育室室長代理 (70385342)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 産後うつ / 唾液検査 / テストステロン / 産業保健 / 父親 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、産後の女性と同様に、男性にもホルモンレベルの変化が起こりうるのかどうかを明らかにすることを目的に、初めての子どもが生まれた父親を対象に、父親のメンタルヘルスの実態把握および生活の状況や労働のパフォーマンスとの関連を検証することを目指している。本研究の申請時に想定していたよりも、本研究の対象者をリクルートおよび唾液を採取・管理することが難しく、研究フィールドの確保に時間を要した。しかし、協力が得られる企業や産業医の選定にめどをつけることができた。また、唾液検体の検査・測定をする会社の担当者との打ち合わせを通じて、唾液の採取から一時保管、測定に至るまでの手順についても決定することができた。これらのことを踏まえて、研究計画などの文書および質問票の作成に着手している。研究フィールドを探している間に、先行研究や関連する研究の論文を幅広く調べることができた。また、本研究に関心を示す多くの研究者から助言を得ることもできた。それにより、研究デザインとして、対象者全員を父親とするのではなく、父親と類似した属性を持つ男性でマッチングすることにより、背景因子による影響を調整しやすくなるなど、研究デザインの質の向上にも努めた。また、本研究の副次的な結果指標である対象者の労働パフォーマンスの測定指標などで、当初予定していた項目より、よいものを見つけることができた。以上のことから、平成30年度の早い段階で研究計画書を確定し、研究倫理委員会への申請を経て、調査の実施に向けて進めていく見通しが立ったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の実施方法を確定させることが申請書を作成した際に想定していた以上に困難である。そのため、フィールドの確保に当初の予定よりも時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、研究計画や質問票の確定と、倫理委員会への申請・承認取得、調査の開始をおこなっていく。計画時よりも検体の採取・保管・測定に費用を要することが明らかになったため、対象者数をやや減らして調査を実施する予定である。しかし、必要なサンプルサイズは満たして実施できる見通しである。
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Causes of Carryover |
平成29年度中に調査を開始し、唾液検体の採取・測定を行う可能性があったため、そうした経費を計上していたが、そうした活動が実施されなかったため、それに関連した金額を次年度使用額とした。
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