医療的ケアを要する小児の社会化促進に対する看護支援強化のためのプログラム開発

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K12343
• Research Institution: Shinshu University
• Principal Investigator: 平林 優子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (50228813)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 市川 元基 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60223088) ; 鈴木 泰子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (60283777) [Withdrawn]
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 医療的ケア児 / 社会化 / 看護介入

Outline of Annual Research Achievements

本研究は医療的ケアを必要とする幼児の社会化促進の看護プログラムを開発することを目的としている。
評価指標の検討を行い、＜身体的な社会化拡大＞、＜相互応答性・相互作用の拡大＞、＜自発性・関心と有能感の獲得経験＞、＜生活集団や経験社会の変化＞、＜満足・快の経験とその質の変化＞とその下位項目を検討し、令和元年は８歳までの事例検討を数例行う予定であった。研究協力候補者として在宅支援を中心とする看護師、重症心身障碍児のケアを実施している看護師と情報交換をし、関係する他職種の情報を整理した。令和元年の後半より事例検討を実施する予定で、下記について検討した。
①評価指標の下位項目がかなり多岐にわたったこと、内容の重なりがあったために、統号、整理を行い、指標を修正した。②発達段階（生活活動による相当の発達段階として検討）による社会化の重点指標を再度検討した。③療育センターや保育所、学校との連携、放課後ディサービス等、子どもの社会化を教育的に促進している場での情報交換や、研修の可能性を含め、看護プログラムに含む内容の構成再度見直した。④行政や社会福設での医療的ケア児へのかかわりの現状についても情報収集を行うことが必要なため、調査内容を作成した。⑤面接や質問紙による情報を得ることが必要となったため、便宜的抽出で、質問紙による情報を得ることとした。
１月～３月には質問や検討指標を事前に確認するための数例の聞き取りを予定していたが、インフルエンザ発生とその後は新型コロナウイルス等の影響があり、事前の検討を行う機会を逃している。また、小規模であるが医療的ケアが必要な子どもの調査（特に重症心身障がい児の社会化支援の現状）について、評価指標の中から重点的項目を選択して質問紙調査を実施することとなり、質問紙を準備している。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

関係者と情報交換の中で、指標の下位項目の整理と、発達段階による課題の設定を行う必要があり、令和元年度終わりには実際の事例を数例用いての指標の検討であったが、感染状況も関連して検討の機会を得ることができなかった。さらに調査用紙の準備も行ったが、調査に適した状況でなくなったため延期中である。

Strategy for Future Research Activity

令和２年度は、①関係職者からの情報収集、②数例の事例検討、③限定範囲での質問紙調査を実施、④社会福祉施設や教育機関での実態調査をの実施から介入プログラム案の第１段階を作成し、数例の事例による実施可能性を検討する。

Causes of Carryover

調査が遅れたことで検討内容の録音、テープ起こしなどの費用が繰り越して必要となった。また詳細に情報が必要な福祉教育職についての面接調査の同様の費用が必要である。また、限定した範囲であるが、指標を検討するための質問紙調査を実施するため。