2017 Fiscal Year Research-status Report
産後うつ予防のための妊娠中から産後までの睡眠支援プログラムの開発
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17K12359
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
宮川 幸代 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (20614514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 進 天理医療大学, 医療学部, 教授 (50375515)
谷田 恵子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60405371)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 睡眠 / 産後うつ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の全体構想は、産後うつ予防のための妊娠から産後までの切れ目ない睡眠支援プログラム開発のために、妊娠・出産・産後の睡眠状況と睡眠問題(sleep disturbances)と産後うつとの関係を明らかにし、睡眠支援プログラムを検討することである。 平成29年度は、産後うつと妊娠・出産・産後の睡眠の実態を明らかにするための文献検討と国内外で使用されている主観的睡眠調査票の文献検討を行った。文献検討では、妊娠中のうつは約10%であり、リスク因子は妊娠中の不安、ライフイベント、サポート不足、ドメスティックバイオレンス、望まない妊娠、社会経済的状態である。妊娠期の睡眠の質の低下と妊娠期のうつ症状との関係が示されている。産後うつは約10~15%であり、リスク因子は精神疾患の既往、妊娠中からのうつ症状および不安、サポート不足である。 国際的に使用されている主観的睡眠調査票としては、ピッツバーグ睡眠質問票であったが、多くの妊婦が取り入れている昼寝に関する実態が把握できないため質問票を改変して、妊産褥婦の睡眠特性が調査できる内容を追加する。また、妊娠期の睡眠支援(General knowledge about sleep, Education about sleep changes in pregnancy, Screening for SDB(Sleep Disorder Breathing) with a pulse oximeter, Sleep support using the Pittsburgh Sleep Questionnaire)ではQOLの向上が認められているため、妊娠期だけではなく、産後までの具体的支援ができるように進めていく予定である。 平成30年度開始予定の調査にむけて、調査フィールドとの事前調整を行い、研究計画書の作成を始めたところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた研究計画の到達度は70%といえる。産後うつと妊娠・出産・産後の睡眠の実態を明らかにするための文献検討を行ったところである。平成29年度の予定であった研究計画書の作成は、今後睡眠専門家である研究分担者と推進していく。本研究に関連する研究成果については、国際学会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に基づいて、平成30年度は睡眠の主観的質問票と客観的な睡眠が測定できる機器を用いて、産後うつと産後の睡眠との実態調査を行う予定である。研究分担者とは研究実施および研究成果発表に関する会議を行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成29年度に予定していた研究計画書の作成準備が遅れているためである。平成30年度は研究分担者との会議を行い、研究計画書の倫理委員会への申請後、調査を開始する予定である。会議用旅費・質問票の印刷にかかる金額の一部である繰越金が約150,000円あるが、早急に会議を開催し、研究推進のために繰越金を使用させていただく。
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Research Products
(4 results)