2018 Fiscal Year Research-status Report
こどもの傷害予防における多職種連携による教育プログラムの構築に関する研究
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17K12376
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Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
山下 麻実 横浜創英大学, 看護学部, 講師 (40515863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石舘 美弥子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (50534070)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保育の安全 / 多職種連携 / こどもの事故 / 傷害予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の調査により、日本の保育施設における医療者の配置が十分でなく、また保育施設における医療職者の配置の不均衡が明らかになった。この保育施設をめぐる環境を把握したうえで、今年度は、保育者と医療者が連携した安全プログラムの構築に向けた資料とすることを目的に①保育者における医療者に対するニーズの実態調査②保育施設における小児一次救命処置法の実態調査を行った。 その結果①保育者における医療者に対するニーズの実態調査では、200人程度の保育者を対象に【こどもの健康や安全を守るために医療者に期待すること】【子どもの健康や安全を守るために必要なこと】について自由記述を求めた。現在、これらの記述について分析中である。②保育施設における小児一次救命処置法の実態調査では、小児一次救命処置法のトレーニングを実施している施設が半数に満たないこと、トレーニングを実施していても、半数以上は1年に1回であることが明らかになった。 海外ではすでに、保育の「質」を確保するための取り組みが活発化し、医療者が保育者に安全教育の介入をするプログラムがあり、実践することで、こどもの事故は減少し、保育者の安全に対する意識と知識の改善されている現状がある。近年、保育中の事故が多発している日本でも、保育者と医療者等多職種が連携したこどもの安全教育に関するプログラムの開発の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
30年度は、保育者と医療者が連携した安全プログラムの構築に向けた資料を得ることを目的に①保育者における医療者に対するニーズの実態調査②保育施設における小児一次救命処置法の実態調査をおこなった。その結果により、保育中に事故が多発する中、小児一次救命処置法のトレーニングが十分でない現状が明らかになった。 30年度は研究計画通り実施することができたため、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の調査結果について、学術集会での発表・論文投稿を進めていく。 また、保育者と医療者が連携した安全プログラムの構築に向け、国内外におけるこどもの事故予防や安全教育などのプログラムの内容を検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、調査用紙の配布について、当初は郵送での配布を計画していたが、研究者が保育施設に伺い、研究協力者である保育者に手渡しで配布することができたことである。 今後の使用計画として、生じた次年度使用額を保育者を対象にした研修開催における教材の購入や分析ソフトの購入等に充てていきたいと考える。
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