2018 Fiscal Year Research-status Report
侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデルの開発
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17K12379
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
今西 誠子 京都学園大学, 健康医療学部, 教授 (50321055)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 侵襲的処置 / 子ども / 心理的回復 / 看護援助 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもは侵襲的処置体験により様々な心理的影響を受ける。子どもが侵襲的処置体験により受けた心理的影響を克服し、子ども自らが次の侵襲的処置に主体的に協力・参加できるためのアフターケアが求められている。本研究は、侵襲的処置体験からの子どもへの心理的回復を促進するためのアフターケアモデルの構築である。2018年度は、小児病棟で働く看護師を対象としたインタビュー調査の結果を基に作成した質問紙調査結果について、入力・分析を行った。結果、回収率は回収率40.2%、有効回答率90.4%であった。看護師らは、侵襲的処置体験からの心理的回復に向けた看護援助をより効果的に実施する努力をしていることが明らかとなった。しかし、侵襲的処置体験後の子どもへの関わりについては、具体的関わりについて模索している状況があり、看護援助としては看護師個々に任された状態であることも明らかとなった。 質問紙による全国調査の結果及び文献的考察を踏まえて、「侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデル」(案)を作成した。作成した「侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデル」(案)の臨床での試行的実践に向けて、小児病棟に勤務する臨床看護師との研究チームの作成と調整をはかり、ケアモデルの実践準備を行った。 2019年度は、臨床看護師の参加により作成した研究チームにより、アフターケアモデル(案)の臨床における試行的実践を行い、アフターケアモデルの洗練を行う予定である。現在、作成したアフターケアモデル(案)の試行的実践に向けて対象となる子どもおよびその家族の調整中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査の分析に年度内後半まで要したこと、「侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデル」(案)の試行的実践に向けての研究チーム作成の準備、調整に看護師の勤務の関係で日程確保に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度前半に、臨床看護師を交えた研究チームにより、作成したアフターケアモデル(案)の臨床での試行的実践を行う。ケアモデル実践に協力を得た看護師(研究チーム参加者)を対象にグループインタビュー調査を行う。グループインタビュー調査の結果を基に臨床実践的かつ有用な「侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデル」の構築を行う。
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Causes of Carryover |
データ入力分析に関わる作業を研究者自身で実施た事、人件費の派生しなかったため、余剰金が生じた。2019年度には臨床看護師との研究チームの作成による学習会の実施、及び2018年度の研究成果によるケアモデルの看護師による試行的実践によるグループインタビューにおけるデータ収集、とデータ整理、研究対象者への謝金等に分配予定である。
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