2019 Fiscal Year Research-status Report
侵襲的処置体験をした子どもへのアフターケアモデルの開発
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17K12379
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
今西 誠子 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (50321055)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 侵襲的処置 / 子ども / 心理的回復 / ケアモデル / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもは侵襲的処置体験により様々な心理的影響を受ける。子どもが侵襲的処置体験により受けた心理的影響を克服し、子ども自らが次の侵襲的処置に主体的に協力・参加できるためのアフターケアが求められている。本研究は、子どもの侵襲的処置体験からの心理的回復促進のためのアフターケアモデルの作成が目的である。 2019年度は、侵襲的処置後の子どもへの看護師の関わりと子どもの心理的回復に関する調査」(看護師へのインタビュー調査)及び「侵襲的処置からの心理的回復促進のための子どもと家族へのケアモデルの作成に向けた基礎調査」(看護師への全国的アンケート調査の結果を基に「侵襲的処置体験をした子どものアフターケアモデル(案)」作成した。 作成した「侵襲的処置体験をした子どものアフターケアモデル(案)」を研究実施病院2施設において小児病棟に勤務する看護師ら7名との研究チームによる試行的実践を6例実施した。作成したケアモデルの実践で活用した結果、基本的な構造については問題なく、援助実践に活用できるが、看護臨床に多忙さに左右される部分があること、家族への関わり、侵襲的処置後の子どもへの関わりが、日々に実践の中では実践できていないこと、また、子どもの援助の初心者による援助実践がむつかしいことが試行的実践後の検討にて、明らかとなった。そこで、作成したケアモデルにおいて、家族とともに実践する子どもへの援助内容、家族へのかかわりに関する援助内容について子どもへの直接的関りと同等のレベルに位置付けることを再検討し、明記したケアモデルへの修正を実施することとなり、看護師らと話し合いを進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作成した「侵襲的処置体験をした子どものアフターケアモデル(案)」を実際の看護臨床での試行的実践にあたり、実践対象者の(子どもとその家族)の承諾を得ることが難しい状況にあったこと、また、研究チーム員の看護師らの交代勤務と実践対象者となる子どもに侵襲的処置に実施時期及び家族野付き添い状況に応じた看護実践のマッチングが難しく、事例数が確保に時間を要したことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
ケアモデルの試行的実践の結果をもとに分析し、修正したケアモデルについて、研究チームの看護師らとケアモデルの再検討を行う。新型コロナ感染症の感染拡大防止対策を考慮し、修正後のケアモデルの検討は必要に応じてWeb会議形式でのディスカッションにて実施する。検討結果を踏まえ「侵襲的処置体験をした子どものアフターケアモデル」の構築を行う。
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Causes of Carryover |
国際学会参加の中止に伴い旅費の余剰金が生じた。コロナ感染症拡大状況を鑑み、ケアモデルを看護師らとともに検討する予定である。検討場面をグループインタビューとするため、検討会開催場所への移動旅費、データ収集、データ整理、謝金、データ入力にかかる人件費に分配予定である。
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