2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の熱中症予防対策としての口腔機能トレーニングプログラムの構築
Project/Area Number |
17K12421
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
太田 淳子 杏林大学, 保健学部, 学内講師 (30785184)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 恵美子 杏林大学, 保健学部, 教授 (10449001)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 熱中症 / 高齢者 / 口腔機能 / 予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究テーマである「高齢者の熱中症予防対策としての口腔トレーニングプログラムの構築」を実施するにあたり、倫理委員会承認後にステップ1研究の調査を実施した。調査結果について第一報として2019年6月に日本老年看護学会で示説発表、第二報として2019年9月に日本応用老年学会で示説発表を行った。 ステップ1研究は、高齢者における熱中症と口腔機能との関連について明らかにすることを目的とし、症例対照研究にて調査を実施した。調査項目は入院診療録の後ろ向き調査にてデータ収集可能なものとした。症例数は第二報の時点で症例群:33例、対照群:33例(目標設定:各70例)を収集した。分析方法はカテゴリー変数をχ2検定、連続変数はt検定を用いて症例群と対照群の2群間で比較した。各変数間の相関関係を確認し多重共線性を確認した。解析はSPSSにて実施し、統計学的有意水準を5%とした。2群間に有意差が認められた項目は、既往歴(うつ)の有無、認知症の疑いの有無、食物残渣の有無、口腔内汚染の有無、舌苔の有無、口腔内乾燥の有無であった。既往歴(うつ)の有無以外は第1報と同様の結果が得られた。各変数間における相関関係についてはr=0.8以上の高い相関は認められなかった。 ステップ2研究は、ステップ1研究結果を基に、口腔機能を高めることで熱中症の身体的リスク要因が低減するか検討することを目的とし介入研究を予定している。介入プログラム内容についてステップ1研究結果を踏まえて検討を行っている。介入研究の調査対象者の抽出方法について新型コロナウィルス感染拡大に伴い、調査フィールドについて共同研究者と再検討している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年に研究代表者が入院加療したことで調査の一時中断をしたため計画に遅れが生じたことが主な理由である。また、ステップ1研究において新型コロナウィルスの感染拡大に伴う調査施設での調査を一時中で断していること、ステップ2介入研究においては、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う調査フィールドの確保に難航し、倫理委員会申請手続きが行えない状況にあることが理由である。
|
Strategy for Future Research Activity |
ステップ1研究については、調査再開許可後、速やかに残りの調査を行う予定である。現在までの調査状況を踏まえると、調査施設が1施設のため調査対象者が目標症例数に達しないことが推測される。調査終了後は速やかに論文作成と学会発表を行う予定である。 ステップ2研究については、研究対象者について共同研究者と再度フィールドの検討を行い、研究代表者の所属する大学の地域交流課などを介してリクルートする予定である。フィールドの確保の目途がつき次第、速やかに倫理委員会の申請を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
ステップ2研究においては、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う調査のフィールドの確保に難航し、研究に遅れが生じているため当初予定していた使用額に至らなかった。ステップ2研究は介入研究のため人件費と調査のデータ収集における測定器の購入を予定している。
|
Research Products
(2 results)