2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢者のタイプⅡコミュニケーションにおける近赤外線分光法による脳の活動性の検討
Project/Area Number |
17K12427
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
深谷 安子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (20238447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 隆憲 東海大学, 法学部, 教授 (00234279)
川口 港 関東学院大学, 理工学部, 助手 (00773350)
留畑 寿美江 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (40360995) [Withdrawn]
佐藤 祐子 関東学院大学, 看護学部, 助教 (10285968)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 脳活動検査 / 高齢者 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
要介護高齢者施設でのコミュニケーションには、タイプⅠコミュニケーション(業務関連コミュニケーション)とタイプⅡコミュニケーション(生活世界コミュニケーション)の2種類がある。このうちタイプⅠが80%を占めることにより、高齢者の発語時間は平均4分と著しく少なくなっている。タイプⅡコミュニケーションは高齢者の生活の質に影響を与えるだけでなく、高齢者の精神の不活発化や認知症の発生に影響する可能性もある。しかし、タイプⅡコミュニケーションを看護にとって必要なケアとして位置づけるためには、タイプⅡコミュニケーションと脳の活性化との関連性を明らかにする必要がある。したがって本研究は、各タイプ別コミュニケーションと脳の活動性、特に大脳皮質との関連性を近赤外線分光法(NIRS)により測定し、解析することを目的とする。 平成29年度はタイプ別コミュニケーション(タイプⅠ、タイプⅡ)における精神活動調査を実施した。 1.調査対象:(1)聴力喪失者 (2)全失語を有する者 (3)認知症を有する者 (4)健康状態が不安定な者、に該当しない20~50歳の成人(25名)、65歳以上の高齢者(25名) 2.調査:基本的属性調査と、タイプ別コミュニケーションの脳活動検査を実施した。測定用具はNIRS装置 NIRO-200NX(浜松ホトニクス)16チャンネルを使用した。タイプ別コミュニケーションの脳活動検査の調査方法は、タイプ別コミュニケーションガイドを作成し、このガイドに基づき、調査員が被験者とコミュニケーションを実施した。同時にコミュニケーション時の脳の活動性をみるために、NIRSを用いて酸素化ヘモグロビンxyHB)、脱酸素化ヘモグロビン(deoxyHB)、総ヘモグロビン(totalHB)を測定した。サンプリング周波数は10Hzとする。なおビデオカメラによる撮影をNIRSと同期させて行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり被験者のリクルートができ、調査が完了した。今後はデータを分析し、その成果を内外に公表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
以下のデータ解析を行い、結果をニュヨークでの国際学会(9月)で発表する。 (1)タイプ別コミュニケーションの脳活動の状態を解析する。 収録されたビデオカメラの映像を用いて、被験者の振る舞い、特に発話の開始と終了時刻を見つけ、注釈として付与する。 この工程に無料で入手可能な音声動画アノテーションソフトウェア 「ELAN」を用いる。付与されたデータを抽出し、NIRS信号と照合を行い、被験者の振る舞いに伴うNIRS信号を観測する。安静時と調査時の各タイプのコミュニケーションの測定チャネル毎に、酸化ヘモグロビンの濃度変化を算出し比較分析する。 (2)成人期と高齢者の脳活動の状態の比較を分析する。
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Causes of Carryover |
当該年度は調査に必要な物品の購入と、被験者への謝金に使用したが、次年度は国際学会発表のための旅費、並びに学会誌への成果発表のための費用に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)