2018 Fiscal Year Research-status Report
特別養護老人ホームにおける看護実践能力尺度の開発と検証
Project/Area Number |
17K12433
|
Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
笹谷 真由美 神戸女子大学, 看護学部, 准教授 (50435327)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 多代 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (60285327)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 看護実践能力 / 尺度開発 / 特別養護老人ホーム / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、特別養護老人ホーム(以下、特養)における看護実践能力尺度案の信頼性・妥当性を全国調査により検討することを目的とした。 1.研究方法 対象者:厚生労働省ホームページに掲載されている特養から比例層化抽出法により抽出した2000施設のうち、研究協力の同意が得られた194施設の看護師603名 調査内容:対象者の属性と特養における看護実践能力尺度原案、CNCSS、特養での看取りの看護実践能力尺度、ITA評価尺度であった。分析方法:項目分析、構成概念妥当性の検討、内的整合性の検討、基準関連妥当性の検討、安定性の検討を行った。 2.結果:1 回目の調査の回答は 452名(回答率74.9%)であり、有効回答者数432名(有効回答率71.6%)を分析対象とした。再テストは316名(回答率 73.1%)で、有効回答者数は300名(有効回答率 69.4%)であった。項目分析の結果、10項目を削除し50項目を探索的因子分析の対象項目として行い、〈その人らしい生活を支える力〉〈多職種と連携する力〉〈変調に気付き対応する力〉〈望む看取りを支援する力〉の4因子34項目で構成する尺度を作成した。内的整合性は、Cronbach’sα係数が尺度全体で0.958、各因子で0.868~0.946であった。基準関連妥当性は、CNCSSではρ=0.383~0.631、特養における看取りの看護実践能力尺度ではρ=0.391~0.642、学際的チームアプローチ実践評価尺度ではρ=0.367~0.542といずれも有意な正の相関を示した。既知グループ法では、年代・職位・研修の有無について比較した結果、職位では看護管理職が、研修では研修ありの方が有意に点数は高かった。安定性は再テスト法を行い、1回目と2回目の合計得点の間でρ=0.791、各因子ではρ=0.510~0.801の有意な相関がみられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り特別養護老人ホームにおける看護実践能力尺度原案の信頼性・妥当性の検討を実施することができたためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
開発した尺度を用いて、さらにさまざまな背景をもつ看護師に調査することで、尺度の活用可能性について検証する予定である。再度、全国の特別養護老人ホームに勤務する看護師への質問紙調査を実施するため、調査票の作成を行っている。
|
Causes of Carryover |
次年度において全国調査を行うため、未使用の助成金と併せて使用することで十分に調査が可能となる. 調査票の印刷費や、郵送費として使用する。
|