2019 Fiscal Year Research-status Report
精神科訪問看護におけるメタ認知トレーニング(個人用)の介入による効果の検討
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17K12446
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
則包 和也 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (00342345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多喜代 健吾 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (00782799)
川添 郁夫 青森中央学院大学, 看護学部, 准教授 (80624741) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 訪問看護 / 統合失調症患者 / メタ認知 / 地域生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、3名の対象者(統合失調症を持ち、地域生活をしながら精神科訪問看護を利用し、訪問看護師によるメタ認知トレーニングを受けた方)に実施した半構造化面接のデータを分析した. その結果、メタ認知トレーニングを訪問看護師が継続して対象者に実施することは、対象者にとって《やりやすさ》《楽しさ》《安心感》をもたらし、対象者の《認知》《考え方》《視野》《感情》《対処方法》に良い変化を及ぼすことから効果的であると考えられた。これについて、ドイツで開催された国際学会で発表したところ、メタ認知トレーニングの開発者であるS.Moritz氏と会うことができ、有益な情報交換をすることができた(9th World Congress of Behavioural & Cognitive Therapies;2019年7月,ベルリン)。 さらに、上記の3名の対象者に対して実際にメタ認知トレーニングを実施した訪問看護師3名(女性2名、男性1名)に半構造化面接を実施し、得られた発言をデータ化し、分析・検討を行った。 その結果、訪問看護師は、メタ認知トレーニングを使用した介入によって、対象者に《言葉の量の増加》《言葉遣いの変化》《反応・行動の変化》の3つの変化が起こることを認識すると共に、対象者との関係性において、《会話の内容の深化》と《対象者の深い理解》が相乗的に高まることを経験することが明らかになった。それによって、対象者への《自己洞察》や《病識》、および、《症状への対処方法》の促しをスムーズに実施することにつながったことが示唆された。これについては、9月にギリシャで開催予定の国際学会で発表予定である(50th European Association of Behavioural and Cognitive Therapies: Atene)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の対象者が、訪問看護を利用している統合失調症患者であることから、本研究の説明を丁寧に行い、研究への協力についてじっくり考える時間を提供している。そのため、本研究の進捗状況にやや遅れが生じていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度を含め、本研究への協力のため、複数の施設に依頼を行ってきた。しかし、精神科の訪問看護を継続的かつ組織的に行っている施設が極めて少なく、対象者の確保に苦慮している。 施設によっては、外来患者の診察時に、外来看護師によるメタ認知トレーニングの実施が可能との回答があった。新型コロナウイルス感染の収束が見えない状況において、研究方法や期間・対象者等の変更も視野にいれて検討する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度に想定していた研究協力者の数が少なかったため、次年度使用額が生じた。今後、複数の施設から、本研究への協力が得られた場合に、メタ認知トレーニングの使用のために必要な端末タブレットの購入費用に充てる予定である。
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Remarks |
タイトルのMCTとは、メタ認知トレーニングの略語であり、Jは、Japanの頭文字である
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