2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Disaster Response Training Program Using 3D Software for Patients with Severely Intractable Diseases
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17K12466
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
今福 恵子 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (80342088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊文 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (60566066) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 重度難病療養者 / 災害時支援 / 仮想空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、重度難病患者に対する災害対策に有用な「重度難病患者における災害時対応訓練プログラムの開発」を目的に、3次元(3D)ソフトを活用した家庭内DIGと仮想現実(VR)空間体験と訓練シートを活用した災害プログラム開発に取り組むものである。 取り組みの結果、①3次元(3D)ソフトを活用した家庭内DIG作成と仮想現実(VR)空間体験の実施を行った。内容は、災害時家具の上の荷物の転落が予想される場面など人工呼吸器装着患者にVRで体験後、関連職種もVR体験した。②災害時をシミュレーションし、自宅避難を想定した訓練シートを作成した。訓練シートの内容は、ハザードマップでの危険度チェック、想定される災害、日頃からの備え、支援者を含む災害時の自助・互助・共助等である。③訓練シートを活用しケアマネジャーを中心に安否確認や呼吸器のバッテリー確認等、専門職での情報共有や課題の明確化ができるプログラムを作成した。コロナ禍であり、訓練は3Dソフトで作成した家庭内DIGや訓練シートをオンラインで共有しながら行うこともできる内容とした。難病患者のケースでは、災害時の蘇生バッグを加圧する人員不足が課題になったため、療養者・家族主体で訪問介護員への蘇生バッグ加圧訓練と停電時使用できる足踏み吸引器・手動吸引器の訓練の計画立案と実施をし、継続的な訓練の必要性が明らかになった。さらに災害に関心の高い保健師からの要望や提案により、④「人工呼吸器装着中の療養者の災害経過と搬送の目安」について作成した。 今後の課題として家庭内DIG作成に時間を要すること、訓練シート内容を修正する場合や、多職種との共有における課題があり、簡略化できるパッケージの作成、また本人家族が備えを書き込める、または入力できる災害用ツールが必要である。さらに搬送目安表の図式化・簡略化が課題である。
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