2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development community psychiatric nursing educational tools based on the client's experience of recovery.
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17K12486
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Research Institution | Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences |
Principal Investigator |
角田 秋 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (50512464)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精神科訪問看護 / 地域精神保健 / リカバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
精神科訪問看護を実践し始めた看護師へのインタビュー調査において、基本的な対応方法がわからないという声が聞かれた。そこで訪問看護利用者を対象にグループインタビューを行い、訪問看護にて助かったこと、困ったこと、大事にしてもらいたいことや望むことを尋ねた。その結果、良かった体験として、「不安になった時助けてもらえる」「バックアップしてもらう」「一緒に振り返り今後の対策を話す」「道筋を一緒に作ってほしい」「自分の状態をわかったうえで意見を述べてくれる」「家族に話せないことも話せる」などがあげられた。また、困ったことでは「自分で決めなさいと言われる」「冷たい対応」「そっけない」ことが語られた。求める看護師像では「素のままの方がいい」「人間味がないとわかりづらい」と語られた。精神科訪問看護利用者は看護師に、型通りの対応ではなく、その人の人間臭さを感じられるような対応を求めるとともに、自身を後方から支える、あるいは一緒に道筋を作ってくれる人であることを求めていることがうかがえた。 精神科訪問看護師対象の先行研究において、看護師はケア提供時に利用者をエンパワメントする支援を高率におこなっていたが、本研究において利用者側からみると、「バックアップ」「一緒に道筋を作る」「一緒に振り返る」等として、良い体験として位置づけらていると考えられ、リカバリーを目指す対象者にとって、このようなケアは精神科訪問看護が担う重要なケアと考えられた。本研究結果は精神科訪問看護新人看護師の教育に活用できると考える。
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