2019 Fiscal Year Research-status Report
介護職の虐待予防を目指したストレス緩和を図るストレッチプログラムの開発
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17K12496
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
河野 由美子 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (90566861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 志保美 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50378220)
小泉 由美 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (70550763)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知症グループホーム / 介護職 / ストレス緩和 / ストレッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、認知症グループホーム介護職のストレス緩和を目指したストレッチプログラムの開発と効果検証である。令和元年度は、平成29年度に作成し平成30年度にプレテストした。令和元年、介護職へのストレッチプログラムの効果について本研究依頼、実施を行っている。 1.調査の実施 1)所属機関の倫理審査委員会の審査を受審し、承認を受けた。2)実施施設に協力依頼をし、5施設から15名の協力者を得た。協力者に対して、概要や目的、方法、倫理的配慮等の説明をし、承諾をもらい研究をスタートした。ストレッチ方法については、図と文書、口頭で説明し実際に方法を一緒に行うこともあった。ストレッチは原則週3日間就寝前に実施してもらった。3)評価指標は、ストレッチ開始前と4週間後に2日間唾液採取(就寝前)と自律神経活動(就寝中)を測定した。また、ストレッチ開始前と4週間後に日本語版バーンアウト尺度テスト、健康状態、ストレッチ実施後の身体状況の変化や睡眠状況を確認した。4)結果:9名の実施が終了し、4名が調査途中である。13名の開始前と4週後の結果について述べる。全員が女性であった。平均年齢は47.5歳である。開始前の心身の症状と4週後の比較において、肩こりや腰痛、疲れが取れない、眠りが浅い等が良好になったと回答していた人が半数いた。日本語版バーンアウト尺度テストは、情緒的消耗感、脱人格化得点においてストレッチ開始前と4週間後で有意差はなかった。(Wilcoxonの符号付き順位検定 p<.05)。唾液によるIgAを測定した結果、4週後の平均量は増加しているが有意差はなかった。(P=0.11) 2.学会発表 2020年1月、2020EAFONS(タイ)に参加した。運動の効果については1件発表されていたが、介護職に対するストレス調査やストレス緩和方法についての研究や参考となる研究は見当たらなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.所属機関の変更により新たな倫理審査受審、調査準備に時間を要し、また調査施設が県外にもおよび調整に時間を要し、調査開始が遅れたことが原因である。 2.予定していた協力者の中断もあり、調査対象者が少ない状況であり、結果に影響している可能性はある。 3.自律神経活動指標の分析も途中であり、遅れている原因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.現在調査中の対象者が4名継続中である。その結果を踏まえて分析を進めていく。 2.現在のコロナ感染対策のため、施設協力が得られにくい状況にあること、また調査期間が6か月に及んでおり、対象者数を確保することが困難と考える。そのために調査期間を4週間に短縮し、協力者を募集し対象者を増やすことを目指したい。
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Causes of Carryover |
1.研究調査開始時期が予定より大幅に遅れたこと、研究協力者の中断があったこと、調査途中であることが助成金利用に弊害がでたと考えている。また、唾液分析について業者依頼しているが、当初の予算に比して安価で会ったことも影響していると考える。 2.次年度は、新たな研究協力者の依頼にかかる諸費用と結果分析費、海外論文投稿費用に利用する。
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Research Products
(1 results)