2021 Fiscal Year Research-status Report
精神科病院における統合失調症患者のターミナルケアの推進に向けた方略の開発
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17K12501
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
荒木 孝治 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (40326286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓜崎 貴雄 大阪医科薬科大学, 看護学部, 准教授 (20584048)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ターミナルケア / 統合失調症 / 精神科病院 / 看護師 / 態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
残り5名の研究参加者のデータ分析を進めるなかで、これまで行ってきたデータ分析の課題が見出され、すでに分析を終えた8名についても、再度分析を行う必要性が生じた。 Giorgiの文献や、Giorgiの現象学的方法を用いた研究論文を読み、分析方法について再度検討し、次の①~⑥の手順で再度データ分析を実施することを決定した。分析の手順は、①各参加者のデータを熟読する、②データから意味単位を抽出する、③その意味単位を一般的表現へと変換する、④変換した意味単位から心理学的意味の本質を取り出す、⑤全13名の分析結果から普遍的な意味を見出す、⑥全13名をターミナルケアに対する態度と身体合併症看護への不安の程度から、不安大・態度肯定:A群、不安大・態度否定:B群、不安小・態度肯定:C群、不安小・態度否定:D群の4つの群に分類し、各群毎に普遍的な意味を取り出す、である。 現在は、前述した①~⑥の手順で分析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
精神科病院における統合失調症患者のターミナルケアの体験の意味や実践知に関するデータ分析と論文執筆が予定どおりに進んでいないためである。新型コロナウイルス感染症に関連して実習指導体制の再構築(学部3年生の精神看護学実習、4年生の統合看護学実習におけるコロナ禍での実習施設の変更、新しい施設の開拓・契約、実習方法の実習施設との協議の増大、学生に対する感染対策の徹底並びにメンタルケアの強化などを含む)、看護学部及び看護学研究科(修士課程、博士課程)での講義・演習の実施形態の変更に伴う予定外の調整時間の増大、コロナ対策関連の諸会議の増加などが原因と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
全13名のデータ分析を行い、分析結果を統合する段階へと分析をすすめ、統合失調症患者のターミナルケアについての看護師の体験の実践知に関する普遍的な要素を見出していく。そして、これまでの研究の成果を統合して、精神科病院における統合失調症患者のターミナルケアの推進に向けた方略を検討する。なお、分析結果については、海外の学会ではなく、国内の学会での発表を予定している。
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Causes of Carryover |
海外の学会での発表を予定していたが、コロナによって開催が見送られた。次年度は、論文執筆にかかる書籍の購入、国内学会での研究成果の公表にかかる諸費用などに、研究費を充てる予定である。
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