2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Strategy to Promote Terminal Care for Schizophrenia Patients in Psychiatric Hospitals
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17K12501
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
荒木 孝治 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (40326286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓜崎 貴雄 大阪医科薬科大学, 看護学部, 准教授 (20584048)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ターミナルケア / 統合失調症 / 精神科病院 / 看護師 / 態度 / 身体合併症看護 / 体験の意味 / 実践知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1)統合失調症患者に対するターミナルケアの状況把握に関する量的研究、2)統合失調症患者に対するターミナルケアの看護師にとっての体験の意味に関する質的研究を通して、精神科病院におけるターミナルケアの実態を明らかにしその推進に向けた方略を示すことである。 最終年度は2)の質的研究について、(1) 13名の研究参加者別に改めてデータ分析を行ない、精神科病院における統合失調症患者のターミナルケアの体験の意味や実践知を抽出し、また、(2 )全13名をターミナルケアに対する態度と身体合併症看護への不安の程度から、不安大・態度肯定群、不安大・態度否定群、不安小・態度肯定群、不安小・態度否定群の4群に分類し、群別によるターミナルケアの特徴を分析し、(1)と(2)の結果を統合する段階へと分析を進めた。 補助事業期間全体を通じて実施した研究成果に関する具体的内容、意義、重要性は、1)の量的研究では、(1) ターミナルケア提供体制において患者の精神上のサポートを専門家が行える体制がある群がない群よりも,また,家族の精神上のサポートを行える体制がある群がない群よりも,看護師のターミナルケアの態度が肯定的であること、(2) 身体合併症看護への不安の小さいこと,施設の設備とマンパワーの充実度・看護組織チーム力の高いことがターミナルケアの肯定的な態度に影響していることを明らかにし、2)の質的研究では、看護師のターミナルケアに対する態度と身体合併症看護への不安の程度の両観点から研究参加者を4群に分類し、看護師の体験の意味と実践知に関して各群のターミナルケアの特徴の違いを示し、病棟では価値観の異なる看護師がチームを組んでケアにあたっている状況を明らかにしたことである。 量的研究での研究結果も踏まえ、ターミナルケアの推進に向けた方略を提起するため、質的研究の次年度の論文投稿の準備を進めている。
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