2018 Fiscal Year Research-status Report
腹膜透析療法を受ける高齢者の家族介護者に対するレスパイトケアプログラムの開発
Project/Area Number |
17K12516
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
桐明 あゆみ 久留米大学, 医学部, 准教授 (20389498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 光江 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (80381466)
三橋 睦子 久留米大学, 医学部, 教授 (50289500)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腹膜透析療法 / 家族介護者 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
腹膜透析療法を受ける高齢者の家族介護者の介護負担感とレスパイトケア受領状況の調査 2018年度は、研究協力機関を募り、多施設共同研究デザインの質問紙調査に着手した。具体的な実施内容は以下のとおりである。2017年度に設計した質問紙調査のプレテスト実施、並びにワーディングを確認し質問紙の精度を高めた。また、調査実施に向けて、先行研究の結果から検出力ベースで分析必要症例数を166名と計算し、回収率を60%と予測して、305名の質問紙配布対象者が必要と見積もった。研究協力依頼を九州、中国地方の7施設に行い、5施設から許諾を得た。研究協力機関の研究分担者を通して5施設の対象者に質問紙を配布した。質問紙の配布対象者が家族となるため、当初の配布予定数より、実質的な配布数が少なくなり、回収数が予定研究期間中に目標に達しなかった。これらのことから、研究協力依頼病院をさらにエリアを拡大して確保する必要性が明らかとなった。九州・中国地方のPD療法を実施する病院では、十分な症例数を確保することが難しいと考えられたため、50例以上の高齢者に対するPD療法実施の実績をもつ関東方面の病院へ、研究協力依頼を行い、分析におけるパワーを確保できるようする。今後、質問紙調査の結果を分析し、PD療法を受ける高齢者の家族介護者の介護負担感の要因を、家族介護者側と高齢者側の両側面から検討する。また、家族介護者の介護負担感とその要因を最も説明できるモデルを、統計学的分析により明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力を5施設から得て、質問紙調査を実施したが、腹膜透析療法を受ける高齢者の家族背景が多様化しており、外来における質問紙の配布数が、予定数に達 しなかった。 現在、新たな施設に研究協力依頼を行っているが、症例数の確保に時間を要しているといえる。 今後、統計の専門家にもコンサルテーションを受け、確保できた症例数を報告、分析方法も必要に応じて再考する。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、質問紙の回収と分析を行い、腹膜透析療法を受ける高齢者に家族介護者に対するレスパイトケアプログラムを開発するための示唆を得る予定である。家族介護者の介護負担感の要因を特定した後、その要因をもつ対象者を支援した看護実践の事例研究を行う。有用な支援方法を見出し、具体的なレスパイトケアプログラムの開発へとつなげる。
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Causes of Carryover |
旅費としては、研究フィールドを関東方面まで拡大するために、研究協力施設への出張旅費が必要である。また、研究の進捗状況がやや遅れており、予定していた質問紙の回収を今年度行うために、九州、中国地方への協力病院への旅費が必要である。 人件費については、質問紙調査結果を整理、入力するための人件費を必要とする。 物品費については、調査結果を分析するための統計ソフトをバージョンアップするために購入する予定である。
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